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メールサーバーとは?仕組み・役割をわかりやすく解説します

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メールサーバーとはメール送受信のリクエストを受け付けたり、宛先のサーバーへメールを配送したりするサーバーの総称です。私たちが使うメールのシステムは、複数のサーバーがそれぞれの役割を果たしながら互いに連携することで成り立っています。メールサーバーの仕組みを理解するためには、各サーバーの役割についての理解が必要です。この記事では、メールサーバーとは何かやその仕組みについて分かりやすく解説します。

メールサーバーの解説

メールサーバーとは

メールサーバーとは、メールの送受信や配送を実現するサーバーの総称です。一口にメールサーバーといっても、必ずしも単一の機能やサーバーだけで成り立っているわけではありません。特に企業向けのメールサーバーでは、別々の役割をもつ多くのサーバーが互いに連携し、1つのメールシステムを構成していることが多いです。

メールサーバーの仕組み

メールサーバーは、メールの送信(配送)や受信などの役割を受け持つサーバーがそれぞれ連携し合うことで成り立っています。さらにメール配送の仕組みを成立させるためには、宛先のドメイン名から配送先メールサーバーを導き出すDNSサーバーも必要です。ここでは、これらサーバーの役割について詳しく解説します。

メールサーバーの図解

メールの配送(送信)を「SMTPサーバー」が担当

SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバーの役割は、メールを他サーバーへ配送することです。ユーザーはメールソフト等でメールを作成し、自ドメインを管理するSMTPサーバーへメール配送を依頼します。メールを受け取った自ドメイン側のSMTPサーバーは、次に宛先ドメインを管理するSMTPサーバーに対し、そのメールを配送するのです。

SMTPサーバーの役割や仕組みは、郵便のシステムに例えると分かりやすいでしょう。まずユーザーがメールソフトを使ってメールを送信するのは、郵便ポストに手紙を投函する行為に例えられます。次に郵便局がその手紙を回収し、宛先の住所を管轄する別の郵便局へ配送しますが、これがSMTPサーバーの役割に例えられるわけです。

メールサーバーでのSMTPの役割

(参考)SMTPで利用するポート番号について

郵便局間で手紙をやり取りするように、メールサーバー間でメールを配送することをSMTPリレー・メールリレーと呼ぶことがあります。SMTPリレー・メールリレーで使われるのが25番ポートです。

しかし多くのインターネットサービスプロバイダ(特に個人向け)が提供するインターネット回線では、25番ポートを開放していません。これは悪意のあるユーザーのサーバーやウイルス感染したユーザーのパソコンから、迷惑メールなどが大量送信されるのを防ぐためです。

このように25番ポートを遮断する手法を、Outbound Port 25 Blocking(OP25B)と呼びます。OP25Bが導入されているインターネット回線では、ユーザーがメール送信するためサブミッションポート(587番ポート)の利用が可能です。あるいは、SSLによって暗号化されたSMTP over SSL(465番ポート)が使われます。

メールの受信を「POPサーバー(IMAPサーバー)」が担当

POP(Post Office Protocol)サーバーの役割は、その名前(Post Office=郵便局)にもみられるように、郵便における私書箱の運用に例えると分かりやすいです。SMTPサーバーによって配送されたメールは、メールボックスと呼ばれる郵便の私書箱にあたる場所に保管されます。(メールボックスを運用するのもメールサーバーです。)

POPサーバーの役割

その上でユーザーはメールソフト等を利用し、POPサーバーを通じてメールボックスからメールを受信するわけです。POPサーバーでは110番ポートを利用します。その他、昨今ではSSLによって暗号化されたPOP over SSL(465番ポート)を使うことが多いです。

POPサーバーとIMAPサーバーの違い

メールボックスにアクセスしメールを受信する際に使われるサーバーとして、POPサーバー以外にIMAPサーバーもあります。POPサーバー・IMAPサーバーの違いはメールをダウンロードするか否かです。

POPサーバーを利用する場合、一般的には手元の端末へメールをダウンロードして参照します。そのためダウンロード後は、インターネットへ改めて接続しなくてもそのメールを読むことが可能です。

一方、IMAPサーバーを利用する場合は、メールをダウンロードしません。サーバーに保存したまま、メールを参照します。

IMAPサーバーを利用する最も大きなメリットは、どの端末からでも同じメールを参照できる点です。たとえば普段はパソコンで参照しているメールを、インターネットに接続されてさえいればスマートフォンでも同じように参照できます。スマートフォンの利用者が多い昨今では、POPサーバーの代わりにIMAPサーバーが利用されることが多いです。

その他、様々な機能をもつサーバーと連携することもある

企業等で規模の大きなメールシステムを利用している場合、ここで紹介したPOP・SMTP・IMAP以外のサーバーが連携していることも少なくありません。ウイルスチェックや迷惑メールフィルタ、誤送信対策、メールアーカイブ、認証など様々な機能を受け持つサーバーと連携することもあります。このように、いろいろな機能を付加することで、より高品質なメールシステムが構築できるわけです。

メールを送受信するためには「DNSサーバー」も必要

DNSサーバーの必要性

メールサーバーを運用するためには、DNSサーバーの役割も必要です。SMTPサーバー間でメールを配送する際、配送先のSMTPサーバーのIPアドレスを調べるためにDNSサーバーが利用されます。具体的にはメールアドレスの@以降のドメイン名をもとに、DNSサーバーに対して配送先のSMTPサーバーのIPアドレスを問い合わせるわけです。

これも郵便に例えると分かりやすいでしょう。@以降のドメイン名は、「東京都千代田区丸の内」のような住所に例えられます。このとき、その地域を担当する郵便局の名称(MXレコード)と、郵便局の住所(IPアドレス/Aレコード)をDNSサーバーに問い合わせるのです。

今回の例では、東京都千代田区丸の内宛の郵便を受け付ける郵便局が「丸の内局」(MXレコード)という名称であることを、まずDNSサーバーが回答します。その上で、丸の内局の住所(IPアドレス/Aレコード)もあわせて回答することで、SMTPサーバーはメールの配送先がわかるわけです。DNSサーバーとは、様々なサーバーの住所が登録された電話帳のようなものと考えることができます。


DNSサーバーに関しては、以下記事で詳しく解説しています。興味のある方は、あわせてご覧ください。

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迷惑メール対策のための役割をDNSサーバーが受け持つことも

メールサーバーの運用において、DNSサーバーは迷惑メール対策のための役割を受け持つことも多いです。この場合、あらかじめDNSサーバーに専用のDNSレコードを登録しておきます。メールを受け取る側は、そのDNSレコードを参照し届いたメールが迷惑メールか否か判断する際の参考にするわけです。

DNSサーバーを使った迷惑メール対策の手法には、「SPF」「DKIM」「DMARC」といった種類があります。これら手法の詳細については、以下記事を参照してください。

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まとめ

メールシステムは、それぞれ担当する役割をもつサーバーが連携しあうことで成り立っています。メールサーバーはメール配送を担当するSMTPサーバーや、ユーザーがメール受信をする際に利用するPOP(IMAP)サーバーなどの総称です。その他、迷惑メールフィルタやメールアーカイブなどの機能をもつサーバーが連携することで、より高品質なメールシステムとなります。 またメールを送受信するためにはDNSサーバーの役割も必要です。メールの配送先となるSMTPサーバー名やIPアドレスは、DNSサーバーで名前解決をすることによって確認します。