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ビジネスチャット導入のメリット・デメリット。失敗しない為に事前に知るべきこと

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ビジネスチャットのメリット・デメリット

社内や社外との連絡手段として、メールではなくビジネスチャットを使用してみようか検討されている会社もあるかと思います。

しかし、いきなり検討する前に事前にビジネスチャット導入にどのようなメリットがあるのか、反対に導入することによって生じるデメリットはないのか確認したいところです。

そこでこのページではビジネスチャット導入におけるメリット・デメリットについてご紹介します。

ビジネスチャットとは?

まずは、ビジネスチャットがどういったサービスなのかについてご紹介します。

ビジネスチャットとは、文字通りビジネスシーンで利用できるチャットサービスで簡単に言えば個人間でやり取りできるチャットの法人版と言えます。

そのため、社内で簡単にメッセージのやり取りを行うために用いられたり、社外の取引先や業務委託社員などとの連絡ツールとしても活用されます。

このビジネスチャットは様々な企業がサービスを展開しており、無料版から有料版、シンプルな機能だけを搭載したものからセキュリティに配慮したりファイル共有、過去の履歴の保持機能など本格的にビジネスに関われる機能を搭載したものまで多彩なサービスが揃っています。

なお、社内利用だけで簡単な報連相のみの場合は無料のビジネスチャットだけでも問題ありませんが、社外秘の情報をやり取りする場合や社外の取引先などとのやり取りも行う場合は、それに見合ったチャットサービスを選ぶ必要はあります。

社外にビジネスチャットを活用するメリットと社外ユーザーを追加可能なチャットツール

社外にビジネスチャットを活用するメリットと社外ユーザーを追加可能なチャットツール

ビジネスチャットを導入している企業はたくさんありますが、それを取引先などの社外のユーザーにも使用して良いものか悩まれている方が多くいます。 単純にそもそも社外ユーザーの追加が可能なのか、はたまたセキュリティ面で問題ないかなど悩みどころは様々ありますので、この記事ではその辺りの情報をご紹介いたします。 社外にもビジネスチャットを利用するメリット まずは、社外のユーザーにもビジネスチャットを利用しても…

ビジネスチャット導入のメリット

ビジネスチャット導入により得られるメリット

それでは、社内で利用するツールとしてビジネスチャットを導入した場合、どのようなメリットが発生するのかについてご紹介します。

業務の効率化

ビジネスチャットと聞くと通常のチャットよりも堅苦しいイメージがありますが、実際のやり取り自体はメールよりもはるかに気軽に行うことができます。

加えて、メールの様なタイムラグが少なくほぼリアルタイムでのやり取りが可能となっているため、メールと比較して格段に業務の効率を高めることができるツールとなっています。

また、メールの場合は個人同士のやり取りであれば冒頭に社名と担当者名を記入する必要がありますが、ビジネスチャットの場合は既に個人同士の部屋ができている状態ですので毎回記入する必要が無くなり手間の軽減にも繋がります。

加えて、メールの様にズラッと並んだメール一覧から過去にどういったやり取りがあったのか確認する必要がありますが、ビジネスチャットの場合は上にスクロールさせるだけで読み込み時間もほとんどない環境で確認することができます。

複数人と同時にコンタクトができる

ビジネスチャットでは個別チャットはもちろんのこと、チームやチャネルといったグループを作成してそこに複数人を招待、同時にコンタクトを取ることができます。

そのため、プロジェクトごとに部屋を立ち上げてプロジェクトメンバーを招待し、会議などのスケジュールだったり資料の共有などその部屋にメッセージを投下するだけで参加メンバー全員に知らせることが可能となります。

もちろん、後からメンバーの追加や削除も可能であり、新たに参加したメンバーも過去にどういったやり取りがあったかなどをその部屋の履歴を遡ることで確認ができます。

セキュリティが強固

ビジネスチャットは個人で利用できるチャットサービスと比較して、セキュリティがより強固なシステムとなっています。

もちろん無料版のビジネスチャットの中にはセキュリティ面に注力できていないサービスもありますが、二段階認証(2要素認証)だったり、メッセージや共有したファイルの暗号化、アクセス制限といった機能を利用できます。

これらはプライベートで利用する分には過剰な機能ですが、ビジネスで利用するサービスとしては是非とも欲しい機能でありますので、高いセキュリティレベルにある環境下で社内外とやり取りすることが可能となります。

※スマホなどにもアプリをダウンロードして利用する場合は、スマホ自体の紛失防止策や画面ロックの設定は必須となります。

ファイル共有が簡単になる

ビジネスチャットでは、前述でもご紹介の通りファイルの共有を行うことも可能です。

昨今ではメールでのファイル共有の際にはPPAP問題が常について回っている状態ですので、特に社外とファイルのやり取りを行う際には配慮する必要があります。

その点、セキュリティ対策が行われているビジネスチャットあれば、そういったセキュリティ面を気にせず手軽にファイルの送受信ができます。

また、間違ったファイルを送信してしまった場合であっても、メールでは取り戻すことができませんが、ビジネスチャットの場合であれば削除することも可能です。

タスク管理ができる

ビジネスチャットの中にはチャットやファイル共有以外にもタスク管理も同時に行うことができるサービスもあります。

そのため、ビジネスチャット一つを導入することでチームごとの部屋を作成し、そこで情報共有を行うだけではなくタスク管理も一緒に行うことができるようになります。

その場でタスクの進捗を確認し、そのままチャットで他のメンバーに状況確認や情報共有を行うことができますので、ツールの統合を行いより業務効率を高めることも可能です。

特にノートパソコンなど小さな画面での作業がメインとなる環境では、可能な限り立ち上げるツールやアプリを少なくしたいと感じるため、ここは地味ではありますがメリットになります。

仕事とプライベートの線引きができる

会社によっては、チャットの利便性には気付いているが個人で使用しているLINEを業務にも取り入れられているところもあります。

この場合、確かに緊急時などの対応ができるようになるメリットはありますが、休日や退勤後にもLINEで会社やクライアントから連絡が来てしまい気が休まらない環境になってしまうリスクがあります。

また別の問題点として、仕事とプライベートの境界があいまいになり、顧客情報を無意識に漏らしてしまったり、チャット相手を間違えて機密事項を送信してしまうといった事故にも繋がってしまいます。

どちらもビジネスチャットを導入して仕事とプライベートを区別することで回避することができる問題ですので、社内でチャットサービスを利用したい場合はビジネスチャットの導入を行うことが推奨されます。

ビジネスチャット導入のデメリット

続いては、ビジネスチャットを導入することで反対にデメリットとして発生してしまう要素についてご紹介します。

コストがかかる

一つ目のデメリットは、有料版のビジネスチャットを利用するとコストがかかる点にあります。

多くの有料版ビジネスチャットはユーザー数あたりに対する課金となりますので、ビジネスチャット利用者が多ければ多いほど毎月のコストは膨れ上がります。

※ユーザー数に関係なく定額制のビジネスチャットも存在します。

そのため、今までここにコストをかけてこなかった場合は、ビジネスチャット導入にあたり新しいコストが発生する点には注意が必要になります。

過度なやり取りが増える

ビジネスチャットは手軽にやり取りができるという利点がありますが、その影響で必要以上のコミュニケーションが発生してしまう可能性もあります。

コミュニケーション不足によるミスが発生することと比較すれば小さな問題ではありますが、チャット上でのやり取りに割く時間が多くなり過ぎてしまい、本来の業務の進行に支障をきたしてしまうケースも考えられます。

通知が多くなる

上記の過度なやり取りにも通ずる点ですが、ビジネスチャットでは複数人が参加するチームやチャネルでも誰かがメッセージを書き込むことで通知がその都度きます。

設定で通知をOFFにすることもできますが、デフォルトではONの状態になっているビジネスチャットがほとんどですし、そこで通知をOFFにしてしまうとビジネスチャットのメリットを薄めてしまう行為になります。

そのため、ビジネスチャット導入後には、どうしても通知が多くなってしまう傾向にあります。

なお、ビジネスチャットによってはチームやチャネルごとに個別通知設定を行うことも可能です。

利用方法の教育が必要になる

ビジネスチャットは単なるチャットでのやり取り自体はシンプルな操作で可能となりますので、基本的にコピー用紙1枚程度の簡単なマニュアルを配布するだけで利用できるようになります。

しかし、ファイル共有の方法やタスク管理、その他機能を使いこなそうと思うとその利用方法を学ぶための時間を確保して教育する必要があります。

特に、プロジェクト管理や権限を持った社員に関しては、チームやチャネルの作成やユーザーの招待、セキュリティ設定など多くの操作が必要になりますので、この時間の確保は必須となります。

対面や通話でのやり取りが減る

ビジネスチャットを利用することで、グループ会議に近い状態を維持することができるため、会議の時間を減らす事が可能です。

しかし、その反面で実際に対面で会う機会や通話などでのコミュニケーションの機会が大きく減ってしまうリスクがあります。

毎日出社する場合はこの心配はありませんが、在宅ワークの割合が多い会社ではチームという意識が通常よりも薄まってしまう可能性があります。

ルールの作成が必要

ビジネスチャットの機能面に関しては、誰が使用しても共通のものになりますが、運用にあたって社内で共通のルールを作成して共有する必要はあります。

これを怠ってしまうと、ビジネスチャットで情報共有すべきでない案件を共有する社員がでたり、勝手に社外のユーザーを招待してしまい現場が混乱してしまうといった事故を招いてしまいます。

また、PCからだけではなくスマホからもアクセスできるようにする場合は、スマホの紛失防止策といった視点でのルールも必要になってきますので、ルールの作成とその周知に時間と手間が必要になります。

導入時の留意点

それでは実際にビジネスチャットの導入について本格的に検討するとなった場合に、この導入が失敗に終わらない為に事前にやっておくべき点や把握しておくべき点についてご紹介します。

目的を明確化する

まずはビジネスチャットを導入しようとした目的を、改めて明確にしておく必要があります。

ビジネスチャットには様々な種類があり、それぞれに異なる特色があるため、初めにビジネスチャット導入の目的を明確にしておき、その目的に適したチャットツールを選択する必要があります。

ここを疎かにして目的に適していないツールを選んでしまうと、導入後に思ったよりもメリットを感じられなかったり、反対に業務の効率が下がってしまうリスクが発生してしまいます。

必要な機能を検討する

上記でもご紹介の通り、一口にビジネスチャットと言ってもその種類は複数あり、それぞれに出来ること出来ないことがあります。

社内だけで利用するので権限付与機能などは重視しないのか、スマホ利用も必要になる可能性があるのでiPhoneやandroidに対応しているかどうかなど。

実際ビジネスチャットを導入した後に、具体的にどのような使い方になるのかをシミュレーションすることで、この辺りの必要となる機能が見えてきますので、ここに関してもどのチャットツールにするか選定する前に行いましょう。

将来的なコストも考慮する

ビジネスチャットの多くはユーザー数に対する課金制になっています。

そのため、ビジネスチャット導入のタイミングでは従業員が多くなく費用感も予算内だったとしても、その後に社員数の増加を視野に入れている場合は、社員数増加に比例してチャットツールの費用が一気に膨れ上がってしまうリスクがあります。

その為ビジネスチャット導入にかかる費用に関しては、導入時にかかる費用とその時点での月額・年額だけではなく、その後に変動する可能性がある場合には将来的な費用についても把握しておくことが望ましいです。

サポート体制を確認する

ビジネスチャットは各サービスによってサポート体制の質が異なるため、事前に確認する必要があります。

また、同じビジネスチャットであっても無料版はサポート窓口がなくコミュニティやサポートサイト内にあるQ&Aを活用して自分で問題を解決しなければいけないが、有料版では有人のサポート窓口が用意されているというケースもあります。

実際にチャットツールを触ってみる

資料やサービスサイトにある情報だけで事前にビジネスチャットがどのような仕様になっているか確認することは可能ですが、やはり実際に触ってみないと実感が湧きにくいものです。

しかし、ビジネスチャットの中には無料お試し版を提供しているサービスもある為、決済者だけではなく実際にチャット導入後に利用することになるユーザーも触って使用感を確かめることができます。

もちろん全てのビジネスチャットがこの無料お試しを実施しているわけではありませんので、気になるチャットツールがある場合はお試し版があるかどうか確認し、ある場合は最終判断を下す前に実際に触ってみることが推奨されます。

※なお、KAGOYA Chatでも無料お試し版の提供を行っております。

まとめ

基本的にビジネスチャットを導入することによりメリットが生まれることがほとんどですが、状況によってはデメリットが発生するケースもあります。

もちろん、そういったマイナスの側面に関しては事前準備と導入後の運用を計画的に行うことで回避し、メリットの部分を最大限活用することも可能ですので、ビジネスチャットを検討されている場合は導入後の先も見据えて検討すると失敗も少なくなるでしょう。