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【図解】ブロックチェーンとは?仕組みと基本を理解する

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ブロックチェーンのイメージ図

仮想通貨を運用するための技術として、注目を集めたブロックチェーン。今ではその仕組みによるメリットが注目され、仮想通貨以外の分野でも活用されている状況です。その一方で、ブロックチェーンは難解な面もあり、必ずしも正しく理解されているとは言えません。

この記事ではブロックチェーンの概要や仕組みといった基本的な事項から、デメリット・活用事例まで図解でわかりやすく解説しています。ブロックチェーンという新しい技術について理解し、御社ビジネスに活かせないか検討いただけたら幸いです。

ブロックチェーンとは【データの信頼性を高める分散台帳技術】

ブロックチェーンとは取引データを「ブロック」と呼ばれる形式にまとめ、それを時系列に鎖(チェーン)が連なるように保存する技術です。データ改ざんを予防するため、ブロックには直前のブロックをもとに導かれた「ハッシュ値」が書き込まれています。仮にデータ改ざんが行われても、ハッシュ値との整合性がとれないためすぐに発見可能です。

ブロックチェーンは、取引データを複数のシステムが分散して保存・管理することから「分散台帳技術」とも言われます。単一の管理システムによって運用される仕組みではないため、一部システムが停止してもブロックチェーン自体は継続して稼働します。

仕組み

ブロックチェーンの図解

ブロックには取引データの他、1つ前のブロックに記録されたデータをもとに算出された「ハッシュ値」が記録されます。ハッシュ値とは「ハッシュ関数」という専用の計算式によって導かれる乱数(文字列)です。一口にハッシュ関数といっても複数の種類がありますが、代表的な「SHA-256」の場合、計算によって導かれるハッシュ値は64文字の乱数となります。

仮に攻撃者がブロックのデータを改ざんした場合、それ以降のブロックに記録されたハッシュ値の整合性がとれなくなるのです。そのためブロックチェーンでは、取引データの改ざんが困難になります。

その上でブロックチェーンのデータは単一のシステムが保持するのではなく、複数のシステム(端末)が共有する点も大きな特徴です。ブロックチェーンでは、以下のように複数のシステム(端末)が取引データ共有して管理し適宜同期が行われます。これが、ブロックチェーンが採用している分散台帳技術です。

ブロックチェーンの分散台帳技術

ブロックチェーンの「仕組み」について理解するためには、「マイニング」についても知っておきたいところです。

ブロックチェーンにおいて新しいブロックに記録するハッシュ値を算出するためには、以下3つのデータが必要となります。

  • 新しい取引データ
  • 前のブロックに記録されたハッシュ値
  • ナンス

「ナンス」とは「Number used once」の略語で、ハッシュ値を算出するのに使う値です。ブロックチェーンにおいては、新たにブロックを生成する際、その直前のブロックまでに記録されているハッシュ値に、新たにブロックに含めるトランザクションデータ、そして、この「ナンス」を加え、新たなハッシュ値を生成します。「ナンス」を変えるたびにハッシュ値は変るため、この「ナンス」を何度も変えながら、あらかじめ決められた条件(先頭に0が一定個数並ぶなど)に合うまでひたすら単純計算を繰り返し、条件を満たす「ナンス」を探し当てる作業がマイニングです。

一般的に「ナンス」を探し当てるためには、膨大な量の計算を行わないといけません。そのためにはサーバーの高い処理能力や時間、さらにはサーバーが消費する大量の電力も必要となります。その代わり一番早くマイニングに成功したマイナー(マイニングを行う組織・個人)には、マイニング報酬(一般的には仮想通貨)が支払われるのです。

主要な仮想通貨を運用するブロックチェーンでは、この報酬を目的に世界中の組織・個人がマイナーとして活動しています。

ブロックチェーンの特徴・メリット

ブロックチェーンはその特徴・メリットから、仮想通貨をはじめさまざまなシーンで活用が始まっています。(活用事例については後述)ブロックチェーンが注目される理由について知るために、ここではブロックチェーンの特徴・メリットを1つずつみていきましょう。

データ改ざんが極めて困難(ほぼ不可能)

前述した通りブロックチェーンのデータを改ざんすると、ハッシュ値との整合性がとれなくなります。改ざんを成立させるためには後続するブロックのハッシュ値も全て書き換える必要がありますが、それは極めて困難(ほぼ不可能)です。

このような理由でデータ改ざんを防げるのが、ブロックチェーンの大きな特徴・メリットと言えます。ブロックチェーンは改ざんされていないデータが時系列で記録されるため、トレーサビリティも非常に高いです。

システムの耐性が高くダウンしにくい

ブロックチェーンでは、取引データが複数のシステム(端末)によって分散的に管理されています。中央にある単一のシステムが一元的に管理している場合と異なり、そのうちの1つのシステム(端末)がダウンしても継続的に稼働が可能です。

システム運用のコストを低く抑えられる

中央集権型のシステムでは、データを一元的に管理できる高スペックなサーバーが必要です。一方ブロックチェーンでは分散管理が行われることから、中央集権型のような高スペックなサーバーは必要ありません。その分、導入のコストを軽減できます。またデータの管理を複数システムが分散して行うことから、運用コストも節約できるのです。

ブロックチェーンのデメリット・課題

メリットの多いブロックチェーンですが、複数のデメリットや課題があるのも否めません。ブロックチェーンを活用する際は、これらデメリット・課題に関しても把握しておく必要があります。以下、実際にどのようなデメリット・課題があるかみていきましょう。

新しいデータの記録に時間がかかる場合がある

ブロックチェーンではデータが蓄積されるほど新しいデータの記録に時間がかかるようになり、システムの処理速度も遅くなることがあります。実際、ブロックチェーンを使った仮想通貨によっては、1度の取引に10分程度の時間がかかることもある程です。処理速度の面では、中央集権型のシステムの方が勝っています。

あとからデータを削除するのが困難

前述した通り、ブロックチェーンはデータが改ざんしづらい(ほぼ不可能な)仕組みとなっています。同じ理由で、ブロックチェーンではあとからデータを削除するのも困難です。仮にデータ削除が必要な場合は、ブロックチェーンとは別の対応が必要となります。

悪意のある第三者によって介入されやすい

ブロックチェーンでは、不特定多数の組織・個人が取引データを管理するケースが最も一般的です。(他の種類もありますが、詳しくは後述します。)そのため悪意のある第三者も、簡単にブロックチェーンに参加できてしまう面があるのは否めません。仮に悪意のあるハッカーが介入すると、セキュリティ性の高いブロックチェーンでも潜在的なリスクになる可能性もありえるのです。

また仮想通貨で使われるブロックチェーンでは、取引の承認が多数決によって行われています。この承認作業をPoW(プルーフ・オブ・ワーク)と呼び、過半数が承認することで取引が成立する仕組みです。

その上で、仮に過半数(51%)が嘘の取引承認を行うと、その取引が成立してしまうことになります。これが「51%攻撃」と呼ばれる、仮想通貨におけるブロックチェーンのリスクです。

ただ51%攻撃を行うためには膨大なスペックが必要となり、攻撃者側のメリットも少ないことから行われる可能性は低いと考えられています。こういった攻撃の種類があることだけ、おさえておきましょう。

ブロックチェーンの3つの種類

ブロックチェーンの種類
パブリックチェーンプライベート チェーンコンソーシアム チェーン
管理者の有無不在あり(単独の企業)あり(複数の企業)
参加者不特定多数組織特定の複数
データの閲覧自由制限可能制限可能
取引のスピード遅い早い早い
※遅い場合もあり

ブロックチェーンは主に3つの種類に分類され、仮想通貨などでよく使われるのは「パブリックチェーン」という種類です。一方でその他の種類にもそれぞれ特徴やメリットがあり、シーンにあわせて最適な種類をえらぶ必要があります。

以下、ブロックチェーンの種類を1つずつみていきましょう。

不特定多数が参加する「パブリックチェーン」

「パブリックチェーン」は、管理者が不在で不特定多数が参加する最も一般的なブロックチェーンのタイプです。パブリックチェーンは取引データが公開されているため公共性が高い一方で、他のタイプに比べて処理速度は遅くなります。パブリックチェーンが最もよく使われているのは、ビットコインをはじめ多くの仮想通貨です。

単一の組織によって管理される「プライベートチェーン」

「プライベートチェーン」は、単一の管理者によって管理されるタイプのブロックチェーンです。取引データが公開されないのでパブリックチェーンに比べ公共性は低い一方で、処理速度は速くなります。プライベートチェーンがよく使われるのは、単一の企業内や金融機関が取引データを記録する際などです。

複数の組織によって管理される「コンソーシアムチェーン」

コンソーシアムチェーンは特定の複数組織によって管理され、許可されたユーザーのみ参加できるタイプのブロックチェーンです。コンソーシアムチェーンは、パブリックチェーンとプライベートチェーンの中間に位置するブロックチェーンのタイプと言えます。

複数の組織が参加することから一定の公共性が保たれる上に、処理速度はパブリックチェーンより早いです。コンソーシアムチェーンは複数の企業で協業したいときに適しており、金融機関や物流をはじめさまざまな分野で採用されています。

ブロックチェーンの活用事例

ブロックチェーンを使った活用事例として、最もよく名前があがるのが仮想通貨の取引です。しかしブロックチェーンの活用は仮想通貨にとどまらず、さまざまなシーンで広がっています。以下、実際にどのような活用事例があるかみていきましょう。

カーボンクレジット取引の決済プラットフォーム「Carbonplace」

Carbonplaceはカーボンクレジットを取引するための決済プラットフォームで、日本では三井住友銀行が創立メンバーとして参画しています。

カーボンクレジットとは温室効果ガスの排出削減効果を、クレジットというかたちで売買可能にしたものです。Carbonplaceでは取引の透明性・流動性を担保する目的で、ブロックチェーン技術を採用しています。

なおCarbonplaceは2022年末から、始動する予定です。

食品サプライチェーンの追跡ネットワーク「IBM Food Trust」

「IBM Food Trust」は、IBM社が提供する食品サプライチェーンの追跡ネットワークです。IBM Food Trustには、食料品メーカーの世界最大手「Walmart」や「Nestlé」などが参画しています。

IBM Food Trustでは食品サプライチェーンの情報をブロックチェーンに登録することで、迅速な情報共有を実現しているのです。IBM Food Trustによって食品の安全性を確保すると共に、サプライチェーンの効率化やコスト削減、食品ロス削減の役割も期待されています。

ライブなどでファンに新しい価値を提供する「LAWSON TICKET NFT」

「LAWSON TICKET NFT」は、ライブなどのチケット購入者に向けてプレミアムなコンテンツ(NFT)を提供するためのサービスです。NFTとは唯一性が証明されたデジタル資産のことで、ブロックチェーンによってその唯一性を担保しています。

デジタルデータは簡単に複製できることから、従来まで価値をつけることはできませんでした。けれどアーティストなどがLAWSON TICKET NFTを使うことで、自分のファンに唯一無二のデジタル資産・アイテム(=NFT)を提供できるようになるわけです。

ソーシャルメディア「ALIS」

「ALIS」はブロックチェーンを使った、ソーシャルメディアプラットフォームです。ALISでは高品質な記事を書いた人や、いち早く信頼性の高い記事に「いいね」をした人に報酬として独自の仮想通貨「ALISトークン」を提供します。

ブロックチェーンは、ALISトークン発行などの仕組みに採用されているのです。ALISトークンは取引所で他の仮想通貨に交換できる他、ALISトークンを用いたコンテンツや物品の売買も行われています。

まとめ

ブロックチェーンとはブロックという形式で取引データを記録し、鎖(ブロック)のように並べ時系列に保存する技術です。ブロックチェーンは改ざんが困難な仕組みが採用されており、記録されたデータの非改ざん性を担保することができます。

また中央集権型のシステムを設けない「分散台帳技術」という仕組みから、耐性が高くダウンしにくいのも大きなメリットです。このようなメリットが注目され、ブロックチェーンは仮想通貨を発行する仕組みとしてだけでなく、さまざまなシーンで活用が広がっています。

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