ゲーム「ARK: Survival Evolved」をできる限り自由に、コストを抑えてプレイするには、国内にある安定したVPSの活用がおすすめです。こちらの記事では、CentOS 7にインストールする手順をまとめました。ご自身でより良い環境を用意して、ストレスを減らしプレイに集中してみませんか。

目次
オンラインマルチプレイ対応ゲーム「ARK: Survival Evolved」とは
2015年の初期リリースより時間が経っていますが、今年2020年に再び注目されているサバイバルゲームです。恐竜や古代生物が生息する世界で、自身の想像力と適応力を頼りに攻略していきます。他の生存者(プレイヤー)と協力しながら戦うこともあります。
プレイするために複数の方法があり、プレイヤーの利用環境と目的によって選びましょう。コストをかけるほど、プレイの醍醐味は増していきます。方法によっては機能制限があったり、新参者がつまらなくなったりする傾向があるからです。そこで「Ark Server Manager」などの手段で、個人でサーバーを簡易的に作る方法も公開され始めました。
それでもARK: Survival Evolvedには、日本国内の「VPS」がおすすめです。安定したサーバーの環境を整えた方が、より快適なプレイに集中できるからです。なおVPSとはVirtual Private Serverの略で、以下のページで詳しく説明しています。
VPSとは?レンタルサーバーと何が違う?分かりやすく解説

VPS(Virtual Private Server)は、日本語に訳すと「仮想専用サーバー」となります。1台のサーバーを複数のユーザーで共有する点は共用サーバーと同じですが、VPSでは、仮想的に専用サーバーと同様の自由度・性能を利用できるよう設定されています。ここでは、VPSの魅力や性能、そしてメリット・デメリットを初心者の方にも分かりやすくまとめました。 VPSの仕組み、共用サーバーとの違い V…
利用するVPSの賢い選び方
ARK: Survival Evolvedを複数のプレイヤーで思う存分堪能するためには、日本国内にある安定したVPSサーバーの利用が近道と考えます。プレイするには高いスペックが要求されているため、高めのプランを申し込みましょう。利用料金が多少かかっても、その方が結局お得になるからです。
テストしたVPSプラン
以下のスペックを組み合わせて、VPSサーバーを構成してみました。
企業名 | カゴヤ・ジャパン |
---|---|
プラン名 | KAGOYA CLOUD VPS |
CPU | 4コア |
メモリー | 4GB |
ストレージ | SSD 80GB |
OSテンプレート | CentOS7(64bit) |
料金 | 日額59円/月額1,650円(税込価格) |

おすすめのサーバースペック
プレイするには高いスペックが必要のため、VPSでは特にメモリー容量の選択がポイントになります。ARK_Survival_Evolved Wiki によれば、プレイヤーの人数により目安が紹介されています。その目安に対応するカゴヤ・ジャパンのVPSプランを、以下の表のようにまとめてみました。
スペックの目安 | KAGOYA CLOUD VPS の対応するスペック |
|||
---|---|---|---|---|
プレイヤー数 | メモリー | スペック | 日額料金 | 月額料金 |
~4人(注) | 4GB | 4コア/4GB | 55円~ | 1,540円~ |
~30人 | 8GB | 8コア/8GB | 256円~ | 7,150円~ |
~70人 | 16GB | 10コア/16GB | 511円~ | 14,300円~ |
プレイヤーの数が増えるほど高いスペックが欲しいところですが、VPSのプランではかなり高価になります。そこで仮想メモリーの設定しメモリー容量不足を補うと、比較的低い容量のプランでも動作するようになります。このテクニックについては、後ほど解説します。
インストールする主なソフトウェア
主要なソフトウェア名 | 内容 | 詳細情報 |
---|---|---|
SteamCMD | Steamクライアント | Valve Developer Community |
(各種ライブラリ) | SteamCMDを動かす | |
ARK: Survival Evolved 本体 | Steamの操作でダインロードする本体のプログラム | Steam Database |
ARK: Survival Evolvedサーバーの立て方
事前準備をしてからARK: Survival Evolved本体のプログラムをインストールしていきましょう。
事前にしておく設定とインストール方法
設定内容(A)
開くことができるファイル数の設定をします。
【コマンド】
echo "fs.file-max=100000" >> /etc/sysctl.conf
sysctl -p /etc/sysctl.conf
【コマンド】
vi /etc/security/limits.conf
以下を追記します。
【コマンド】
* soft nofile 1000000
* hard nofile 1000000
システム反映のためサーバーを再起動します。
【コマンド】
# reboot
設定内容(B)
専用ユーザーを追加し、パスワードを設定しましょう。下記はユーザー名が「ark」の場合です。
【コマンド】
# useradd -m ark
# passwd ark
各種ライブラリ(必要な関連プログラム)のインストール
【コマンド】
# yum install glibc.i686 libstdc++.i686 ncurses-libs.i686 -y
VPSサーバーのポートを開く
サーバーにアクセスできるようにVPSのボートを必要な分のみ開けましょう。以下のようにファイアウォールを操作します。
【コマンド】
# iptables -A INPUT -p udp --dport 27015 -j ACCEPT
# iptables -A INPUT -p udp --dport 7777 -j ACCEPT
# iptables -A INPUT -p udp --dport 7778 -j ACCEPT
サーバーを再起動するとこの設定は消えてしまうため、以下のコマンドで設定内容を保存します。
【コマンド】
iptables-save > /etc/sysconfig/iptables
【参考】
カゴヤ・ジャパン サポートサイト
iptables の設定
メモリー不足の解消
【コマンド例】(4GBの仮想メモリーを割り当てる場合)
# dd if=/dev/zero of=/var/swpfile bs=1M count=4096
# mkswap /var/swpfile
# chmod 600 /var/swpfile
# swapon /var/swpfile
【コマンド】
# vi /etc/rc.local
以下を追記します。
【コマンド】
swapon /var/swpfile
サーバープログラムの取得とインストール
専用ユーザーへの切り替え
【コマンド】
# su - ark
SteamCMDのダウンロード先ディレクトリの作成とそこへの移動
【コマンド】
$ mkdir Steam && cd Steam
SteamCMDのインストール
【コマンド】
$ curl -sqL "https://steamcdn-a.akamaihd.net/client/installer/steamcmd_linux.tar.gz" | tar zxvf -
SteamCMDの実行
【コマンド】
$ ./steamcmd.sh
Steamに匿名ユーザーとしてログイン
【コマンド】
Steam>login anonymous
以下のコンソール画面のように、ログインが成功したことが表示されます。

インストール先を設定
【コマンド】
Steam>force_install_dir ./ark/
ARK: Survival Evolvedサーバープログラムのダウンロード
【コマンド】
Steam>app_update 376030 validate
処理は自動的に進んでいきます。しばらく待ちましょう。
コマンドにある「376030」の数字は、ARK: Survival EvolvedのサーバープログラムのIDです。
SteamCMDの終了
Steam>exit
ARK: Survival Evolvedサーバープログラムの起動
まずは起動するプログラムの場所に移動します。
【コマンド】
$ cd ark/ShooterGame/Binaries/Linux/
次にサーバープログラムを起動します。
【コマンド例】
$ ./ShooterGameServer TheIsland?Listen?SessionName=ark?ServerPassword=login_password?ServerAdminPassword=admin_password -server -log -NoBattlEye &
上記の赤の太字の部分を好きな文字列に変更し、覚えておきましょう。
青の太字の部分は「リソースマップ」と呼ばれ、約10マップより選択が可能です。詳しくはこちらのサイトをご確認ください。
ARK: Survival Evolvedの始め方
前章まででサーバー側での作業が終わりました。この章ではサーバーに接続して、実際にゲームを始めるところまで解説していきます。
Steamクライアントでの操作
まずはPCゲームの総合サイトの一つ「Steam」で、クライアントプログラムをダウンロードして、インストールします。

こちらのSteamクライアントを開き、画面最上部にあるメニュー「表示」をクリックします。次に展開したメニューから「サーバー」を選択します。

下図(1)「サーバーを追加」ボタンをクリックした後に。(2)VPSのIPアドレスを入力します。すると(3)のように、前章で立ち上げたサーバーが表示されます。

続いて下記のように、表示されているサーバー名のところを右クリックして。(4)「サーバー情報を見る」を選択します。(5)「ゲームに参加」ボタンをクリックしたあとに、(6)「パスワード」を入力して「接続」ボタンをクリックします。

H3:ARK: Survival Evolvedソフトを立ち上げる!
これでゲームが立ち上がり、画面表示されます。

(注)あらかじめゲーム自体はこちらの公式サイトで購入し、インストールを済ませておく必要があります。
インストール時の注意点
設定作業は比較的少ないと思いますが、十分なメモリーを確保しておかないと、ゲームが立ち上がりません。
もし「SteamAPI_Init() failed; SteamAPI_IsSteamRunning() failed」などのエラーが出た場合には、「メモリー不足の解消」の項目を参考に設定すれば解消する可能性が高くなります。
【参考情報】
How to Create an ARK: Survival Evolved Server on Ubuntu 16.04
上記はUbuntuの場合ですが、CentOSでも有効です。
まとめ
ここまでいかがでしたか。ARK: Survival Evolvedを快適にプレイするためには、日本国内にあるVPSが必要で、その設定方法を解説しました。安定して動かすために、カゴヤ・ジャパンのKAGOYA CLOUD VPS がおすすめです。ぜひ自由な環境をご用意ください!
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