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【入門編】VirtualBoxとは?メリット・機能・導入手順までわかりやすく解説

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普段使っているのとは異なるOSが利用できる学習環境・テスト環境を手軽に準備したい、と考えていませんか? VirtualBoxがあれば、既存のOS上で、他のOSを動作させることが可能です。

他のOSを利用するにあたって、PCを別に用意する必要もありません。またVirtualBoxを使えば1台のPC上で、既存OSと新しく使いたいOSを同時に利用可能です。この記事では、VirtualBoxとは何か?や、利用のメリット・機能・導入手順までわかりやすく解説しています。

VirtualBoxとは

VirtualBoxとは既存のOS上で、別のOSを実行するのに使う仮想環境(仮想マシン)を構築するためのオープンソースソフトウェアです。VirtualBoxを利用することで、たとえば手元のWindows OS上で、Linux系OS(Cent OS・Ubuntuなど)を動作させることもできます。

※仮想環境(仮想マシン)とは
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VirtualBoxを使う主なメリット

VirtualBoxを使えば、手元のOS上で別のOSを実行できることをみてきました。それではVirtualBoxを利用しOSを動作させることによって、どんなメリットがあるでしょうか。以下、1つずつみていきましょう。

1つのパソコン上で複数のOSを利用できる

VirtualBoxを使えば、1つのパソコン上で複数のOSを利用できます。複数のOSを利用するのにあたって、2台以上のPCを用意する必要がありません。そのため別のOSを使うためのコストや、PCを設置するためのスペースを節約することができます。

複数のOSを1台のOS上で同時に動作させられる

VirtualBoxを使わなくても、「デュアルOS」という設定をすることにより1台のPC上で複数のOSを動作させることはできます。しかしデュアルOSでは、現在実行中のOSとは別のOSを使いたいときに、再起動をしなくてはなりません。同時に複数のOSを動作させることはできないのです。

一方でVirtualBoxを使う場合は、ホストとなるOS(例:Windows OS)を起動したまま、ホストOS上で別のゲストとなるOS(例:Cent OS)を起動できます。これによって、ホストOS・ゲストOSの両方を同時に使えるわけです。

複数OS間で簡単にデータ共有できる

通常であれば、複数のOS間でデータを共有する場合、2台のPCを別々に操作してデータのアップロード・ダウンロードを行うことが必要です。そのため2人以上で各々別のPCを使っていれば、ファイル共有に手間はかからないかもしれません。

しかし1人で行うときは、ファイル共有のため別々のPCを動作させたり、デュアルOSによってPCの再起動を繰り返したりする作業が必要です。その分、複数OS間でファイルを共有するのに手間がかかります。

一方、VirtualBoxを使えば、1台のPC上で複数OSを動作させたまま、ドラッグ&ドロップや共有フォルダの機能を使い、簡単にファイル共有可能です。2台のPCを別々に操作したり、PCの再起動をしたりといった作業は必要ありません。

手軽にテスト用・学習用の環境を用意できる

OSの勉強や、アプリケーション開発用の環境が欲しいと考える人も多いでしょう。その点、VirtualBoxがあれば、既存OS上で手軽にテスト用・学習用のOS環境を用意できます。また、その環境が必要なくなったときは、仮想マシンやVirtualBoxを削除してしまえば元に戻すことが可能です。

VirtualBoxを使うときの注意点

VirtualBoxはメリットも多いですが、利用にあたっては注意点もあります。特に注意が必要なのは1台のPC上で複数OSを動作させることになるため、OSのスペックによっては処理が重くなる点です。処理速度を補うためには、より性能の高いPCを使う必要があります。

また物理マシン上で直接OSを動作させる場合に比べ、VirtualBox上でOSを動作させると処理速度が落ちるのは否めません。そのため必ずしも物理マシンのOSと全く同じように、VirtualBox上のOSで作業できるとは限らないわけです。(こちらも、より高いスペックのPCを使うことで、影響を抑えることはできます。)

VirtualBoxは、これらの点に注意して使いましょう。

VirtualBoxの主な機能

VirtualBoxは、複数のOSを効率的に使うのに役立つ機能をいくつか備えています。VirtualBoxを使うときは、これら機能の概要をあらかじめ把握しておくとよいでしょう。ここでは、中でも主要な機能を紹介します。

仮想環境を簡単にバックアップできる「スナップショット」

スナップショットとは、現時点における仮想環境の状況を全てバックアップする機能です。定期的にスナップショットを確保しておくことで、仮に仮想環境が破損しても簡単に元の状態に戻せます。Windowsを使うのに慣れた方は、Windowsの「復元」と同様の機能と言えば分かりやすいでしょうか。

複数OSの同時作業を簡単に実現する「シームレス・モード」

ホストとなるOS(既存OS)上で、ゲストOS(VirtualBox上で動作させるOS)をソフトウェアのように扱うための機能です。これによってホストOSとゲストOSを同時に使うことができます。たとえばWindows OS(ホストOS)上で、Mac OS(ゲストOS)をWordやExcelと同じような感覚で使えるわけです。

複数OS間で簡単にファイル共有できるようにする「共有フォルダ」

VirtualBoxでは、ホストOSとゲストOS両方で共通して使える共有フォルダを作成可能です。共有フォルダを使えば、ホストOS・ゲストOS間で簡単にファイルのやり取りが行えます。

また、この場合の共有フォルダは各OS上のフォルダとして動作するため、別々のPCでファイルを送受信するときのように時間がかかりません。容量の重いファイルでも、簡単に共有可能です。

複数OS間でコピー&ペーストを実現する「クリップボードの共有」

VirtualBoxでは、ホストOS・ゲストOS間でクリップボードを共有できます。ホストOSとゲストOS間で、同じデータを使いたいというケースは少なくありません。たとえばゲストOSのCent OS上でエラーが表示されたときに、その文字列をコピーしてホストのWindowsでGoogle検索するといった作業も可能です。

CUIベースCent OSと比べ、Windowsの方がGoogle検索を簡単に実行できます。クリップボードの共有機能があれば、こういった作業も手軽に行えるわけです。

VirtualBoxを使い始める手順

VirtualBoxを使うためには、まず手元のPCにVirtualBoxをインストールして、次にVirtualBoxへ新しく使うOSをインストールする必要があります。この項では、VirtualBoxを使うまでのこれら手順を、1つずつ紹介するので参考にして下さい。

VirtualBoxをパソコンにインスト―ルする

【1】 まずは公式サイト(https://www.virtualbox.org/)から「VirtualBox」のソフトウェアをダウンロードします

「Download VirtualBox**」というボタンをクリックすると、ダウンロードするVirtualBoxの種類を選択する画面へ遷移可能です。今回は、表示される種類のなかでも「Windows hosts」をダウンロードします。

【2】 ダウンロードしたインストーラーをクリックして起動させてください。

「Next」をクリックして次にすすみます。

【3】表示されたウィザードの内容に従って先へすすみましょう。(基本的には、特に設定を変更せずそのまま先へ進んでかまいません。)最後に以下画面で「Install」をクリックすれば、インストールが開始されます。

インストールが完了すると、管理用ソフトウェア(「Oracle VM VirtualBox マネージャー」)が起動します。これで、VirtualBoxのインストールは完了です。

VirtualBoxにOSをインストールする

VirtualBoxにOSをインストールする際の方法は、OSごとに異なります。たとえばWindowsであれば、インストール用のディスクから、isoイメージファイルを取得しておくことが必要です。

ここでは参考までに、Ubuntuをインストールする方法を紹介します。

【VirtualBoxにUbuntuをインストールする手順】

① Oracle VM VirtualBox マネージャー画面の「新規」をクリックします。

②「名前とオペレーティングシステム」画面で以下の通り入力し「次へ」をクリックします。

名前仮想マシンの名前です。任意の文字列で構いません。
マシンフォルダーそのままで構いません。
タイプ「Linux」を選択します。
バージョンここでは「Ubuntu(64-bit)」を選択します。

③「仮想マシンの作成」画面でメモリーサイズを選択(任意)し、「次へ」をクリックします。

④「仮想マシンの作成」画面で「仮想ハードディスクを作成する」を選択し「作成」をクリックします。

⑤「仮想ハードディスクの作成」画面で「VDI」を選択し、「次へ」をクリックします。

⑥「仮想ハードディスクの作成(物理ハードディスクにあるストレージ)」画面で「可変サイズ」を選択し、「次へ」をクリックします。

⑦「仮想ハードディスクの作成(ファイルの場所とサイズ)」画面でハードディスクサイズを選択(任意)し、「作成」をクリックします。これで、Ubuntuをインストールするための仮想マシンが作成できました。

⑧Ubuntuの公式サイト(https://www.ubuntulinux.jp)にアクセスします。

⑨「Ubuntuのダウンロード」をクリックします。

⑩「Ubuntuの入手」画面へ遷移するので「日本語 Remix イメージのダウンロード」をクリックします。

⑪「Ubuntu Desktop 日本語 Remixのダウンロード」画面に遷移するので、最新のバージョンを選びダウンロードします。

⑫Oracle VM VirtualBox マネージャーにもどり、作成した仮想マシンを選択したあと「起動」をクリックします。

⑬「起動ハードディスクを選択」画面で、フォルダアイコンをクリックします。

⑭「光学ディスク選択」画面で「追加」をクリックします。

⑮ローカルにあるファイルを選択する画面に遷移するので、先ほどダウンロードしたUbuntuのファイルを選択し「開く」をクリックします。

⑯「光学ディスク選択」画面に戻るので、前の手順で選んだファイルが選択されているのを確認した上で、「選択」をクリックします。

⑰「起動」をクリックします。

⑱Ubuntuのインストールウィザードへ遷移します。あとはウィザードに従いインストールを進めてください。

まとめ

VirtualBOXはホストとなるOS上に、仮想マシンを追加できるオープンソースのソフトウェアです。VirtualBOXを使えば、1つのパソコン上で簡単に複数のOSを動作させることができます。

さらにVirtualBOXでは、仮想マシンを他ソフトウェアと同じような感覚で操作できる他、ホストOSとのデータ共有も簡単です。Virtual BOXは「別のOSを勉強(テスト)するための環境が欲しい」といったときなどに適しています。