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メールゲートウェイとは?役割・仕組み・メリットをわかりやすく解説

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メールゲートウェイの解説

メールが重要なコミュニケーション手段となっている企業では、メールサーバーを常に安定して稼働させることが必要です。メールサーバーには、ウイルスフィルタや迷惑メールフィルタなど、さまざまな機能が求められます。メールサーバーに期待される役割は多いうえに、それぞれが重要なのです。

メールゲートウェイを使えば、メールサーバーに求められる役割を代わりに果たすことができます。メールサーバー単体で期待される役割を果たすのが難しい場合、メールゲートウェイを採用するのが有効です。

この記事ではメールゲートウェイとは何かといった基本から、メールゲートウェイの役割、メリット、選び方まで解説しています。この記事を読めば、自社でどのようにメールゲートウェイを使えるか適切に検討できるようになるでしょう。

メールゲートウェイとは | メールサーバーへメールを中継する装置

メールゲートウェイとはメールサーバーにメールを中継し、さまざまな付加価値を実現する装置です。メールサーバーだけでもメールの送受信は可能ですが、メールゲートウェイを追加することによって、以下のような付加価値を実現できます。

  • メールサーバーが障害などで停止しても、メールゲートウェイが代わりにメールを受け取って置けるので紛失を防げる
  • メールサーバーをメンテナンスなどで一時停止する間も、メールゲートウェイが代わりにメールを受け取っておける
  • 外部とのやり取り・メール配送を全てメールゲートウェイに任せることで、メールサーバーの負荷を軽減できる
  • ウイルスフィルタや迷惑メールフィルタなどのセキュリティ機能を、メールゲートウェイで実現することもできる

メールゲートウェイをつかうことによって、より安定・充実したメール環境を確保できるのです。本来のメールサーバーはメール送受信やメール配送に機能を絞ることで、安定性やメンテナンス性が高まるといったメリットもあります。

メールサーバーとメールゲートウェイの違い

メールサーバーは、それだけでメール環境を成立させられます。一方でメールゲートウェイはあくまでメールサーバーを補助する役割を果たす装置であり、単独でメール環境を成立させられません。

メールサーバーはメール環境を成立させるため、メール配送機能のほかメールボックスの機能を持ちます。メールボックスとは、ユーザー宛のメールを保管しユーザーが自分宛のメールを参照できるようにする機能です。ユーザーはメールボックスから自分宛のメールを取り出して(受信して)、メールソフトに取り込みます。

それに対しメールゲートウェイは、メールボックスの機能は持ちません。メールゲートウェイの役割は、メールサーバーにメールを中継することだからです。

メールゲートウェイの仕組み

メールゲートウェイの仕組みの図解

メールゲートウェイはインターネットとメールサーバーの間に配置され、メールサーバーへメールを中継します。DNSのMXレコードをメールゲートウェイに向け、外部から届くメールはまずメールゲートウェイへ配送されるようにするのです。

そうしてメールゲートウェイは迷惑メールフィルタやウイルスフィルタなどをおこなったうえで、メールサーバーへメールを配送します。仮に後段のメールサーバーが障害などで停止してしまっても、メールゲートウェイが受信メールを保管しておくことが可能です。

メールの送信時も同様に、メールサーバーとインターネットの間をメールゲートウェイが中継します。メール送信時のウイルスフィルタなども、メールゲートウェイで実現することが可能です。

なお用途によっては、メール受信側・送信側のいずれかだけでメールゲートウェイをつかうこともあります。その場合、受信側・送信側どちらかだけ、メールゲートウェイがメールサーバーの前段に設置されることになるのです。

メールゲートウェイをつかうメリット

メールゲートウェイをつかう最も大きなメリットは、メールサーバーはそのままにしてさまざまな付加価値を追加できる点です。

メールゲートウェイをつかえば、メールサーバーの安定性を高められます。メールサーバーにかかる負荷は軽減され、メールサーバーがダウンした際も外部からのメールを受け付けられるのです。

メールゲートウェイをつかうことで、メール環境にさまざまな機能を追加できる点もメリットといえます。メールサーバー単体で、ウイルスフィルタや迷惑メールフィルタの機能を実現できないわけではありません。ただし同じサーバー内でそれらのシステムを動作させることで、サーバー自体の負荷が高まったり運用の手間が増えたりするわけです。

メールに求められる仕組みや機能は少なくありません。メールゲートウェイにそれら機能を任せれば、メールサーバーはメール配送やメールボックスなどの機能に集中できます。メールゲートウェイとメールサーバーで、適切に役割を分担させられるのです。

メールゲートウェイの選び方

一口にメールゲートウェイといっても、製品やサービスによって特徴やメリット・デメリットが異なります。そのなかから、自社の運用にあう種類をえらぶことが必要です。

以下、メールゲートウェイをえらぶ際の主なポイントをみていきましょう。

スペックやパフォーマンス

メールゲートウェイは、メールサーバーの負荷を軽減したり、メールサーバーにかわりさまざまな機能を実現したりすることが期待されます。

またメールゲートウェイは、送受信されるメール量が増加しても、安定的にメールを中継しなくてはなりません。障害などでメールサーバーがダウンした場合は、メールを一時的に保持しておくことも求められます。

そのため、一定以上のスペックやパフォーマンスが必要とされるのです。

機能性

メールゲートウェイをえらぶ際は機能性も重要です。メールゲートウェイはメールサーバーにかわって、ウイルスフィルタ・迷惑メールフィルタをはじめさまざまな機能を実現します。

ただし具体的にどのような機能を搭載しているかは、メールゲートウェイの製品・サービスごとに異なるのです。メールゲートウェイをえらぶにあたり、対象の製品やサービスが求める機能を搭載しているか確認する必要があります。

使いやすさ・管理性

メールゲートウェイをえらぶ際は、使いやすさや管理性についても確認しましょう。使いやすく管理もしやすい製品・サービスの方が、管理者の負担がかかりません。

具体的には管理コンソールが扱いやすいか、目的とする操作を効率的におこなえるかをチェックします。なおサービスによっては、メールゲートウェイの管理を全てベンダーに任せることも可能です。ベンダーに任せられるのであれば、管理者の負担はかかりません。

サポート

メールゲートウェイをえらぶ際は、サポート性も重要です。メールゲートウェイが停止すると、メールが送受信できなくなったり、メールゲートウェイに任せた機能が使えなくなったりします。そのため万が一不具合が発生した場合も、迅速にサポートへ問い合わせ問題を解決する必要があるのです。

その点メールゲートウェイの運営をベンダーに任せるタイプのサービス・商品であれば、ユーザーがサポートへ問い合わせる必要もありません。メールゲートウェイの管理・運営は全てベンダー側がおこなうので、ユーザー自身は不具合の対応をする必要もなくなります。

提供形態(クラウド型/オンプレミス)

メールゲートウェイはアプライアンスとして提供されオンプレミスで使うタイプのほか、クラウドで提供されるタイプがあります。

クラウド型は初期費用がおさえられるほか、管理を提供元に任せられるのがメリットです。メールの流量が増えた場合、必要に応じて柔軟に拡張できるタイプもあります。

その代わり、クラウド型はメールサーバーの台数やアカウント数などで料金が高くなる場合もあり注意しなくてはなりません。

その点、オンプレミスで使うアプライアンスのタイプなら、メールサーバー台数などに関わらず一定の料金で使えます。ただし機器の運用や不具合時の対応は、基本的にユーザー側でおこなわなくてはなりません。

製品・サービスによって提供形態のメリット・デメリットが異なるので、詳しくはサービス選定の際に確認するようにしましょう。

メールゲートウェイとメールアプライアンスは何が違うか?

メールゲートウェイとメールアプライアンスは、同様の機能を提供することが多いですが特徴が異なります。以下、両者の違いをみていきましょう。

メールゲートウェイに最低限求められる役割は、メールサーバーへメールを中継することです。メールの流量が増えてもメールゲートウェイが確実に中継し、メールの損失が発生しないことが求められます。

メールゲートウェイに、ウイルスフィルタ・迷惑メールフィルタなどの機能が追加されることもありますが必須ではありません。メール中継以外の機能が追加されるか否かは、利用目的や製品・サービスによって異なります。

一方でメールアプライアンスとは、メールサーバーに機能を追加する専用機器のことです。メールアプライアンスが、メールゲートウェイの役割を果たすこともありますが必須ではありません。

ウイルスフィルタや迷惑メールフィルタなど、セキュリティ機能を実現する役割のみメールアプライアンスに求められることも多いです。メールアプライアンスにどのような機能を求めるかも、利用目的や製品によって異なります。

KAGOYAメールプランの場合

KAGOYAメールプランでは、メールゲートウェイとメールアプライアンスをあわせて標準提供しています。これはメールゲートウェイがメール中継の役割に集中することで安定性を高め、万が一の障害時にもメールが紛失しないようにするためです。

一方でKAGOYAメールプランでは、メールアプライアンスによって迷惑メールフィルタ・ウイルスフィルタなどのセキュリティ機能を実現しています。メールゲートウェイとメールアプライアンスが役割を分担することで、高い信頼性と機能性を両立しているわけです。

KAGOYAメールプランの詳細については、以下公式サイトURLで確認ください。

まとめ

メールゲートウェイはメールサーバーにメールを中継したり、メールに関するさまざまな機能を実現したりするための装置です。メールゲートウェイを使うことで、メールサーバーの負荷が軽減され、メール環境の信頼性が高まります。またメールサーバーの運用を変えずに、迷惑メールフィルタやアンチウイルスなどの機能を実現することも可能です。

メールゲートウェイのサービス・製品によって、提供機能や提供形態、スペックなどが異なります。そのなかから、自社の運用にあったタイプをえらぶとよいでしょう。

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