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メールサーバーからメールが受信できない!考えられる原因と切り分け方を解説

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メールサーバーから受信できない問題を解説

メールを受信できない問題を解決したくても、考えられる原因や切り分け方がわからないと、地図なしで目的地を目指すようなものです。

この記事では、メールサーバーからメールを受信できない場合の主な原因と切り分け方を解説します。本記事の解説に従い原因を調べることで、メールが受信できない問題を効率的に解決できるでしょう。自分で解決できなかった場合も、サポートへ問い合わせた際の解決がスムーズになります。

メールサーバーから受信できない主な原因と解決方法

メールサーバーのメール送受信の図解
主な原因のリスト
1.インターネット・Wi-Fiに接続できていない
2.メールサーバーが障害やメンテナンスで停止している
3.メールソフトの設定に誤りがある
4.メールボックスの容量が満杯になっている
5.メールが迷惑メール判定されている
6.メールが転送される設定になっている
7.メールフィルタの設定に不備がある
8.セキュリティソフトやルーターの設定でブロックされている
9.そもそもメールが正常にメールサーバーまで到達していない

ここではメールサーバーからメールを受信できない主な原因と、その解決方法を紹介します。メールを受信できない原因は、必ずしもその度毎に異なるわけではありません。むしろ同様の原因でメールを受信できていないことの方が多いです。

ここで紹介する原因を探ることで、メールを受信できない問題が解決することが多いでしょう。

1.インターネット・Wi-Fiに接続できていない

Wi-Fiにつながらなかったりインターネットに接続できていなかったりすれば、メールサーバーから受信できません。メールを受信できないときは、まずインターネット・Wi-Fiに接続できているか確認しましょう。

ブラウザでホームページを参照できたり、メールを送信できたりしているならインターネットに接続できていると考えられます。その場合はほかの原因を確認してください。

2.メールサーバーが障害やメンテナンスで停止している

メールサーバーが障害やメンテナンスで停止していると、メールの受信ができません。自社メールサーバーを利用しているのであれば、サーバーがきちんと稼働しているか確認しましょう。外部のメールサービスを利用している場合は、サービスのサポートサイトなどで障害やメンテナンスの情報を確認します。

3.メールソフトの設定に誤りがある

メールソフトの設定に誤りがあると、最初からメールを受信できません。メールを受信するためには、メールソフトに以下情報を設定する必要があります。

  • ポート番号
  • 受信メールサーバー(POP/IMAPサーバー)のホスト名
  • メールアドレス/アカウント名
  • パスワード

メールソフトの正しい設定方法は、サービスのサポートサイトなどで確認しましょう。

4.メールボックスの容量が満杯になっている

メールアカウントごとに、メールをサーバー上に保存できる容量(メールボックス容量)が決まっています。この容量を超過してしまうと、新しく届いたメールが受信できません。

昨今ではメールをサーバーに保存したままにするIMAPというメール受信方法を使う方が増えています。そのため、メールボックス容量が満杯になる可能性も高くなっているのです。

メールボックス容量が満杯になっている場合、容量を増やすかサーバーからメールを削除する必要があります。メールボックスの容量は、サービスの管理画面やWebメールなどで確認できることが多いです。

5.メールが迷惑メール判定されている

メールが迷惑メール判定され、受信できなくなることも少なくありません。迷惑メール判定されたメールは、メールボックス内のゴミ箱に格納されていることが多いです。Webメールなどで、受信できないメールがゴミ箱にないか確認しましょう。

昨今では送信ドメイン認証をおこなう企業が増えており、その認証結果により迷惑メール判定されるケースも多くなっています。同じ送信元からのメールがいつも届かない場合は、送信ドメイン認証の設定を確認するとよいです。

送信ドメイン認証の詳細については、以下記事が参考になります。

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6.メールが転送される設定になっている

メールが転送され、メールボックス上に残さない設定をすることがあります。この設定がおこなわれると、転送元のメールアドレスではメールを受信できません。メール転送を利用している心当たりがある場合は設定を確認しましょう。メール転送設定は、サービスの管理画面などで確認できることが多いです。

7.メールフィルタの設定に不備がある

メールサーバーによっては、送信元メールアドレスや件名・本文の文字列などで、メールフィルタを設定できます。メールフィルタでは、設定した条件を満たすメールが指定したフォルダに格納されたりゴミ箱に入ったりするのです。

メールフィルタの設定に不備があると、対象のメールが見つからない場合があります。メールフィルタをおこなった心当たりがあれば、意図した設定になっているか確認しましょう。メールフィルタの設定についても、サービスの管理画面などで確認が可能です。

8.セキュリティソフトやルーターの設定でブロックされている

セキュリティソフトやルーターには、ファイアウォールや迷惑メールフィルタの機能が搭載されていることが少なくありません。これらの機能によって、対象のメールが受信できていない可能性も考えられます。

メール受信ができない場合、これら機能を見直すか一旦停止して改善するか試してみるのもひとつの手です。

9.そもそもメールがメールサーバーまで到達していない

送信側の原因で、そもそもメールがメールサーバーに到達していないということも考えられます。この場合、基本的には受信側に原因はないので、対象メールを受信できるようにするには送信側に改善してもらわなくてはなりません。

送信メールがメールサーバーに到達しないよくある原因として、以下があげられます。

  • 宛先メールアドレス入力ミスなどメールソフトの操作に関わる問題
  • メールソフトの設定が正しくない
  • 送信メールの容量が大き過ぎて、送信元もしくは受信元メールサーバーの制限に抵触している
  • 送信元メールサーバーの障害やメンテナンス

また以下に挙げるような送信元の原因によって、受信側にて迷惑メール判定されてしまっている可能性もあります。

■送信元メールサーバーがブラックリストに登録されている
メールの大量配信などが原因で送信元メールサーバーが、ブラックリストに登録されている場合もあります。ブラックリスト登録されたメールサーバーから送られるメールは、迷惑メールと判定されてしまいやすいのです。

■送信ドメイン認証の設定がされていない
送信ドメイン認証とは、簡単に言うと送信元を偽装する「なりすましメール」による被害を防ぐための技術です。受信側が送信ドメイン認証を使っていた場合、非対応の送信元から送られてきたメールが受信できなくなる可能性があります。昨今ではGmailに対して、送信ドメイン認証非対応の送信元からメールが受信できなくなっている状況です。

【関連記事】DMARCが「推奨」ではなく「必須要件」に!?迫りくるメール運用への危機

メールがサーバーに到達しているか否かは、受信元のユーザー自身で確認するのは困難です。本当に送信できているか、エラーなどは発生していないか送信元のユーザーに確認するのが早いでしょう。受信側で確認する場合は、サーバーの管理者にログなどをチェックしてもらう必要があります。

KAGOYAメールプランのように、過去2ヵ月分のメールログをダウンロードできる機能があれば、簡単にログの確認も可能です。この機能ではメールが受信された日付、時間、受信方式、受信者、受信した通数、メールサイズなどを確認可能です。

メールサーバーから受信できないときのチェックリスト・原因の切り分け方

前項ではメールサーバーからメールを受信できない主な原因を解説しました。ここでは何が原因か探るための切り分け方を紹介します。ここで紹介した切り分け方を参考に調べれば、効率的に原因を見つけられるでしょう。

メールサーバーから受信できないときの原因の切り分け方
1.インターネットには接続できているか
2.メールサーバーが障害中・メンテナンス中ではないか
3.ほかのメールアドレスは受信できているか
4.メールが受信できなくなったのは突然か、最初からか
5. Webメールでは受信できているか
6.エラーメッセージが表示されていないか
7.全てのメールが届いていないか特定のメールだけか
8.届かないメールは特定の送信元だけか

インターネットには接続できているか

インターネットへ接続できていなければ、新しく送られたメールを受信できません。メールが受信できなくなっている場合は、まずインターネットに接続できているか確認しましょう。お使いのブラウザでWebページを参照できるかなどを試し、インターネットへの接続状況を調べます。

万が一インターネットに接続できていなかった場合は、メール受信以前にそちらの改善が必要です。

メールサーバーが障害中・メンテナンス中ではないか

メールサーバーが障害中・メンテナンス中であれば、回復するまでメールを受信できない可能性があります。自社メールサーバーを利用している場合は、管理者などにサーバーの稼働状況を確認しましょう。外部のサービスを利用しているのであれば、サポートサイトなどで障害やメンテナンスの情報が発表されていないかを確認します。

ほかのメールアドレスは受信できているか

特定のメールアドレスのみで受信できないのか、ほかのメールアドレスも受信できない状態かでメール受信できない原因を切り分けできます。特定のメールアドレスのみであれば個別の問題、ほかのメールアドレスもなら全体に影響する問題である可能性が高いと考えられるためです。

■ほかのメールアドレスで受信できている場合、メール受信できない原因は

原因として可能性があるもの原因として可能性が低いもの
(考えられないもの)
1.インターネット・Wi-Fiに接続できていない
3.メールソフトの設定に誤りがある
4.メールボックスの容量が満杯になっている
5.メールが迷惑メール判定されている
6.メールが転送される設定になっている
7.メールフィルタの設定に不備がある
9.そもそもメールが正常にメールサーバーまで到達していない
2.メールサーバーが障害やメンテナンスで停止している

ほかのメールアドレスも受信できない状態であれば、メールサーバーの障害・メンテナンスが原因である可能性が高くなります。サポートサイトなどで、関連する情報が掲載されていないか確認しましょう。

サポートサイトに情報が掲載されていない場合でも、サーバーの障害が発生している可能性があります。全てのメールアドレスでメールが受信できない症状が発生しているのであれば、サポートへ問い合わせましょう。

メールが受信できなくなったのは突然か、最初からか

突然メールが受信できなくなったのであれば、メールやメールソフトの設定に問題がある可能性は低いといえます。設定を変更していなければ、設定が原因で突然メールが受信できなくなるとは考えにくいためです。

一方最初からメールが受信できていない場合、メールソフトやメールの設定(転送やフィルタリングなど)に原因がある可能性が高くなります。設定に誤りがないかを見直しましょう。

Webメールでは受信できているか

Webメールで受信できていれば、メールサーバーやメールに関わる機能(迷惑メールフィルタなど)が原因である可能性は低いです。この場合、メールソフトの設定や不具合が原因である可能性が高くなります。メール設定に誤りはないか、他のメールソフトで試して改善するかなどを確認しましょう。

■Webメールでは受信できている場合、メールを受信できない原因は?

原因として可能性があるもの原因として可能性が低いもの
(考えられないもの)
3.メールソフトの設定に誤りがある
7.メールフィルタの設定に不備がある
※メールソフトにて設定しているメールフィルタ
1.インターネット・Wi-Fiに接続できていない
2.メールサーバーが障害やメンテナンスで停止している
4.メールボックスの容量が満杯になっている
5.メールが迷惑メール判定されている
6.メールが転送される設定になっている
9.そもそもメールが正常にメールサーバーまで到達していない

エラーメッセージが表示されていないか?

メールソフトのエラーメッセージ(イメージ)

メールソフトでの受信時にエラーメッセージが表示されている場合、そのメッセージで原因を特定できる可能性があります。

たとえば上記エラーメッセージ(0x800408FC)は、Windows系のメールソフトにて受信メールサーバーがみつからないときに表示されるものです。受信メールサーバーが見つからない原因として、主に以下2つが考えられます。

  • メールソフトに設定している受信メールサーバーのホスト名が誤っている
  • インターネットに接続できていない

このようにエラーメッセージによって、メール受信ができない原因を特定できる可能性があるわけです。エラーメッセージがどのように表記されるかは、メールソフトにより異なります。

なお上記「0x800408FC」のように「0x800~」からはじまるエラーコードは、OutlookなどMicrosoft製のメールソフトにて表示される種類のものです。そのほかのメールソフトでは異なるメッセージが表示されますが、エラーの内容自体はほぼ同じと考えてよいでしょう。

以下、参考までにMicrosoft社製のメールソフトでメール受信時に表示される、エラーコードの例をいくつか紹介します。

■Microsoft社製メールソフトのエラーコード例(メール受信時)

エラーコード概要
0x8004210Aサーバーの応答がタイムアウトした。
セキュリティソフトなどの影響が考えられる。
0x800CCC92メールサーバーへのログイン失敗。
アカウント名・パスワードに誤りがある可能性がある。
0x800CCC90メールソフトがサーバーの内部エラーを報告。
セキュリティソフトが原因になっているかメールの設定に誤りがある可能性がある
0x800CCC1A暗号化設定の不一致。メールサーバーが対応している暗号化の設定とメールソフトの暗号化設定が合っていない。
メールソフトの設定を修正することで改善する可能性が高い。
セキュリティソフトが原因で本エラーが表示される場合もある。
Microsoft社製メールソフトのエラーコード例(メール受信時)

全てのメールが届いていないか?特定のメールだけか?

全てのメールが届かない場合は、インターネット接続やメールソフトの基本設定などさまざまな原因が考えられます。一方で特定メールのみ届かないのであれば、インターネット接続やメールソフトの基本設定が原因である可能性は低いです。

代わりにメールフィルタや迷惑メールフィルタの設定が原因で、メールが届かなくなっている可能性が高くなります。

■特定のメールだけ届かない場合の原因は?

原因として可能性があるもの原因として可能性が低いもの
(考えられないもの)
5.メールが迷惑メール判定されている
6.メールが転送される設定になっている
※特定の条件にあうメールのみ転送設定がかかっているなど
7.メールフィルタの設定に不備がある
8.セキュリティソフトやルーターの設定でブロックされている
1.インターネット・Wi-Fiに接続できていない
2.メールサーバーが障害やメンテナンスで停止している
3.メールソフトの設定に誤りがある
4.メールボックスの容量が満杯になっている

届かないメールは特定の送信元だけか?

特定の送信元からのメールだけ届かない場合、メールフィルタや迷惑メールフィルタが原因である可能性が高くなります。メールがゴミ箱に入っていないか、関連するメールフィルタの設定がないか確認しましょう。

■特定の送信元からのメールだけ届かない場合の原因は?

原因として可能性があるもの原因として可能性が低いもの
(考えられないもの)
5.メールが迷惑メール判定されている
6.メールが転送される設定になっている
※特定の条件にあうメールのみ転送設定がかかっているなど
7.メールフィルタの設定に不備がある
8.セキュリティソフトやルーターの設定でブロックされている
1.インターネット・Wi-Fiに接続できていない
2.メールサーバーが障害やメンテナンスで停止している
3.メールソフトの設定に誤りがある
4.メールボックスの容量が満杯になっている

サポートに問い合わせる前にまとめておきたい情報

どうしても自分で解決できずサポートに問い合わせる場合、どのような確認をしたか情報をまとめておくと解決が早いです。サポートへ問い合わせる前に本記事で紹介した「切り分け方」にもとづき、以下確認の結果をまとめておきましょう。

  • インターネットには接続できているか
  • メールサーバーが障害中・メンテナンス中ではないか
  • ほかのメールアドレスは受信できているか
  • メールが受信できなくなったのは突然か、最初からか
  • Webメールでは受信できているか
  • エラーメッセージが表示されていないか(表示されている場合はその内容も)
  • 全てのメールが届いていないか特定のメールだけか
  • 届かないメールは特定の送信元だけか

まとめ

メールサーバーからメールを受信できない原因は、だいたい共通しています。よくある原因を適切な切り分け方で探ることで、スムーズに解決できるようになるでしょう。

メールが受信できない場合、本記事で解説した切り分け方にて原因を探ってみることをおすすめします。原因がわかれば、自ずと解決方法も把握できます。

もちろん例外的な原因で、メールが受信できないこともないわけではありません。その場合も一般的な切り分け方をしてからサポートへ問い合わせるなどすることで、問題解決がスムーズになります。

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