【図解】Rancher(ランチャー)とは?をわかりやすく解説

Rancher(ランチャー)とは、コンテナ管理の利便性や効率を上げることが可能なプラットフォームのことです。

コンテナやDocker、Kubernetesなど難しい用語と共に使われるRancher(ランチャー)ですが、ここでは図を用いてわかりやすく解説します。

Rancherロゴ

Rancher(ランチャー)とは – いま注目されている理由 –

Rancher(ランチャー)とは、あたかも広大な牧場(rancher)を営むかのように、数多くのサーバーを手際良く管理する方法です。より多くの担当者が、無理なく使い続けることができる新しいソフトウェアではないでしょうか。

1台のサーバー上に複数のサーバーとして利用できる仕組み(仮想化)の実現方法の一つに、コンテナと呼ばれる技術があります。一般的にはコンテナは物理的な入れ物ですね。その代表がDocker (ドッカー)で、人気が続いています。

さらに、Dockerを複数組み合わせた複雑なシステム用に、操作や管理をするソフトウェアがあります。これがKubernetes(クバネティス)です。残念ながら利用は難しく、専門知識のある技術者しか使いこなせません。サーバー1台を面倒みるのも大変ですが、複数台の場合にはより難しくなります。

そこでKubernetes自体を使いやすくする手段として、Rancherが生まれました。これで直感的にWebブラウザを使って、簡単に操作や監視ができるようになったのです。

RancherはOSS(オープンソース・ソフトウェア)として無償で利用できます。ぜひマスターして管理する手間を減らし、本業に集中できるサーバー環境を用意してみませんか。

Rancherの3つの特徴

それではRancherについて、より具体的に解説していきましょう。参照書籍とサイトは以下の通りです。

>Webサイト マルチクラウド時代の最強コンビ RancherによるKubernetes活用ガイド
>書籍  『RancherによるKubernetes活用完全ガイド』
(上記Webサイトの連載が、書籍として出版されています)

1) マルチクラウドをベースとしたKubernetesクラスタを一元管理できる

オンプレミスやクラウドサービス上に、Kubernetesクラスタを構築及び管理ができます。

【関連記事】
オンプレミスとは?クラウドとの比較&違い~選び方の基準も解説~

2) 「カタログ」化されたOSSがすぐに使える

rancher01

あらかじめ多くのOSSがカタログ化されています。ブラウザ上で使いたいOSSを選択し、簡単な設定をするだけですぐに利用ができます。上図のようなカテゴリーでOSSが使えます。

3) Webブラウザで管理画面を操作できる

コマンド操作のCUI(またはCLI)に比べて、幅広い担当者によって操作が可能です。これで、プロフェッショナル向けKubernetesの管理が容易になりました。高度な操作方法を習得する必要が激減するからです。

結局RancherはDockerやKubernetesとどのように関連するのか?

Rancher・Docker・Kubernetesの関係

ここまでの解説でおわかりのように、聞きなれない用語ばかりですが、それぞれの関連はとてもシンプルに考えることができます。

名称 何ができるか、メリット・デメリット
Rancher Docker環境 + Kubernetes をより簡単に、日本語のGUIで素早く管理と運用
||
Docker 人気のサーバー仮想化技術コンテナの一つで、軽量で高速
Kubernetes 複数コンテナの管理をするが、操作方法が難しい

【関連記事】
【入門】Dockerとは?使い方と基本コマンドを分かりやすく解説します
【リンク】
Kubernetes + Rancher が構築済ですぐに Docker 環境が使えるコンテナサービス

– Rancherのインストール・初期設定方法 –
(1)一般的なVPSに「Single Node Installation」でインストールを試す!

まずはこちらのスペックのVPSを利用します。

企業名 カゴヤ・ジャパン
プラン名 KAGOYA CLOUD/2のVPS「KVM」プラン
CPU 4コア
メモリー 4GB
ストレージ SSD 50GB
OSテンプレート Ubuntu16.04(64bit)
料金 日額 118円/、月額3,300円

推奨のスペックはCPU4コア、メモリー4GBです。

インストール手順

今回は、テスト環境用に「Single Node Installation(単一ノードインストール)」の方法で説明を進めていきます。DockerとRancherのインストールは、1コマンドずつの操作だけで完了です。この方法では、Kubernetesを個別にインストールする必要はありません。

【参考サイト】
Rancherってどんなもの?

0) 前準備

最初にシステムを最新にしておきます。

【コマンド】

apt-get update

apt-get -y upgrade

次にカゴヤ・ジャパンのVPSの場合は、ファイアウォールの設定が必要です。マニュアルページを参考に、必要なポートを空けていきます。

1) Dockerのインストール

まずは以下のコマンドでバージョン18.09.2を導入します。

【コマンド】

$ curl https://releases.rancher.com/install-docker/18.09.sh | sh

2) Rancherインストール

【コマンド】

$ sudo docker run -d –restart=unless-stopped -p 80:80 -p 443:443 rancher/rancher:v2.1.5

初期セットアップ手順

ここからはWebブラウザを使った操作になります。

3) VPSのIPアドレスでアクセス

「この接続ではプライバシーが保護されません」(Google Chromeの場合‎)が表示されますが、そのまま「アクセスする(安全ではありません)」を選択します。すると以下の画面が表示されます。

rancher02

パスワードを設定したら「Continue」ボタンをクリックします。すると下記の画面が表示されます。今回はそのまま「Save URL」ボタンをクリックします。

rancher03

下記の画面が表示されたら、初期セットアップは終了です。

rancher04

– Rancherのインストール・初期設定方法 –
(2)カゴヤ・ジャパン「コンテナサービス」で環境をすぐに用意する!

前章では、一般的なVPSへのインストールを試みました。2コマンドとWebブラウザでの初期セットアップだけの作業でした。

この章ではカゴヤ・ジャパンが提供している「コンテナサービス」を利用して、より現状の運用に近い環境をすぐに整えていきます。

【リンク】
Kubernetes + Rancher が構築済ですぐに Docker 環境が使えるコンテナサービス

カゴヤ・ジャパン「コンテナサービス」の特徴

実際に「無料トライアル」で利用して、以下のような特徴やメリットがあると感じました。

  • この申し込みだけで、ソフトウェアとハードウェアなど実務に必要なものが揃う
  • ノード(装置や機器など)の組み合わせが容易にできる(外部のサービスを探さなくてもいい)
  • サーバー構成について「法人・企業様専用お問い合わせ窓口」がある
  • 無料トライアルで1か月間、管理サーバー1台+ノード1台の構成で利用できる

その結果、コンテナ+Kubernetes + Rancherで動かしていることをほとんど意識せず、環境をすぐに利用できるようになります。

【リンク】
カゴヤ・ジャパン「コンテナサービス」よくある質問
無料トライアルをご提供!

初期設定までの手順(初回のみ)

以下の操作や手続きを行います。カゴヤ・ジャパンのマニュアルページに、詳細説明があります。

1) KAGOYA CLOUD Portal 新規アカウントを作成する

こちらのページから作成します。その後ログインすると、以下のような画面が表示されます。

rancher05

2) 「コンテナサービス」を申し込む

KAGOYA CLOUD Portalの画面上の上図の赤枠部分をクリックして、「コンテナサービス」を選択します。

次の画面で、「無料トライアル付きプラン」または「セレクトプラン」(有償プラン)を選択します。詳しくは、こちらのページに説明があります。

3) GitHub アカウントの登録する(「無料トライアル付きプラン」利用の場合のみ)

GitHub アカウントによる認証が必要のため、この作業が必要です。GitHub アカウントがない場合は、こちらの手順で登録します。

4) Rancher管理サーバーとノードの一覧表示

ここまでの操作だけで、早くも以下のように環境ができました。

rancher06

Rancherを表示する

上図の赤枠部分「Rancherを表示」ボタンをクリックすると、別タプでRancherが表示されます。

rancher07

ログイン情報は、メール「【KAGOYA】コンテナサービス セットアップ完了のお知らせ」に記載されています。

【事例紹介】Rancher「カタログ」からWordPressを導入する!

ここまでRancherのインストールと初期設定の方法を、一般的なVPSとカゴヤ・ジャパン「コンテナサービス」の2つの場合で解説してきました。この章では一般的なVPS を利用して、WordPressを導入する方法を、Rancherを使ったブラウザ操作でご紹介します。

1) クラスタを追加する

まずは以下の画面にて「クラスタを追加」ボタンをクリックします。

rancher08

すると画面が変わります。ここでは、下記の画像の赤枠のように「Amazon EC2」を選択します。もちろんサービスが利用できれば、他の業者でもOKです。

rancher09

Amazon EC2を利用するには、あらかじめ以下のサイトで手続きが必要です。

【リンク】
Amazon EC2
【参考サイト】
RancherでKubernetes on AW

続いて、同じ画面の下の方にある「クラスタ名」と「ノード名プリフィックス」を入力し、「テンプレート」を選択します。また必要に応じて、「メンバーの役割」と「クラスタオプション」などを設定します。最後に「作成」ボタンをクリックします。

rancher10

「Provisioning」という用意中の表示が消え「Active」になると、あたらしいクラスタが追加できました。「Active」になるまで数分から数十分がかかります。

2) 「カタログ」に登録されているアプリからWordPressを導入する

メインメニューの「グローバル」より利用する作成したクラスタの「Default」を選択します。

rancher11

次にメインメニューから「カタログアプリ」を選択し、下記の画面で「起動」ボタンをクリックします。

rancher12

「カタログ」に登録されているアプリが表示されるので、検索窓にWordPressと入力すると以下のように画面が変わります。「詳細を見る」ボタンをクリックします。

rancher13

画面が変わり、WordPressの概要説明と設定画面が表示されます。必要に応じて入力や設定をします。最後に画面の一番下にある「起動」ボタンをクリックします。

rancher14

以下の画面になったら、WordPressのインストールが完了します。これで設定した情報をもとに、WordPressの管理画面にログインできます。

rancher15

また下記のように、WordPress本体と必要なデータベースが同時に設定されているのがおわかりになると思います。

rancher16

まとめ

ここまでいかがでしたか。Rancherを理解するために、関連する多くの技術とともに解説してきました。耳慣れない用語もたくさんあり、最初は戸惑うことも多いと思います。まずは簡単なテスト環境で、慣れながら理解していけばいいと考えます。

時間、インフラや技術に余裕がない場合は、カゴヤ・ジャパンが提供を始めた「Kubernetes + Rancher が構築済ですぐに Docker 環境が使えるコンテナサービス」がおすすめです。この記事でも、申し込みから初期設定方法まで取り上げています。

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