
2021年7月28日取材
株式会社東京ドームが運営する『東京ドームシティ』公式ホームページ。
そのサイトの管理・運用を担っている東京コンピュータサービス株式会社が、カゴヤの「マネージド専用サーバー」を利用中。
トラフィック増加の課題に対応するため、スリーハンズ株式会社の提供する高速コンテンツ配信サービス「オリジンアシスト」をオプションで追加利用している。
利用サービスとサービス導入を決めたポイント
Service
Point
一時的なトラフィック増加に対応できる柔軟なサービス
安心できるサーバー管理の体制
この方にお伺いしました。
(サイト運営会社様)
株式会社東京ドーム 宣伝広告部 PRグループ長 半田 雅弘 氏
〃 宣伝広告部 PRグループ Web担当 係長 田中 尚子 氏
(サーバー契約社様)
東京コンピュータサービス株式会社 ソリューション事業本部 ソリューションシステム部 課長 中西 文彦 氏
(パートナー企業様)
スリーハンズ株式会社 ビジネス推進部 マネージャー 安藤 菜津 氏
メイン写真:(左から)株式会社東京ドーム4名、東京コンピュータサービス株式会社1名、スリーハンズ株式会社1名
会社のご紹介をお願いします。
(株式会社東京ドーム 半田氏・田中氏)
弊社は東京ドームの前身、後楽園スタジアム誕生の前年1936年に創業。
現在は、1988年に開業した日本初の全天候型多目的スタジアム「東京ドーム」を中心に都心のエンタテインメントエリアとして、ホテル、遊園地、融合商業施設、スパなど多くのレジャー施設を抱える東京ドームシティを運営しています。
事業内容としては、上記のドームを中心とした東京ドームシティでのレジャー事業に加えて、流通事業、熱海事業などを行っており、お客様と感動を「共有」する複合型レジャー企業です。
(左から、株式会社東京ドーム 田中 尚子氏、半田 雅弘氏)
カゴヤさんのサービスを利用している『東京ドームシティ』公式ホームページでは、これら東京ドームシティ内の施設に関する情報提供を行っています。
具体的には、融合商業施設「LaQua(ラクーア)」や格闘技の聖地「後楽園ホール」、宇宙を楽しめるエンタテインメントミュージアム「宇宙ミュージアムTeNQ」、入園無料の遊園地「東京ドームシティ アトラクションズ」など、多数の個性豊かな各施設について、営業情報やイベント情報、サービス内容の変更などをメインに掲載しています。
サービス導入のきっかけを教えてください。
(東京コンピュータサービス株式会社 中西氏)
現在、『東京ドームシティ』公式ホームページのWebサーバーとして、カゴヤさんのマネージド専用サーバーを利用しています。
Webサーバー自体は14~15年前に自社で立ち上げて自前のサーバーを用意し、データセンターを借りて運用していました。
当時は大きなイベントなどもなかったので特に問題なく運用できていました。
課題が出てきたのは10年ほど前で、当時「ふるさと祭り東京」という年1回の大規模イベントが始まり、テレビでも放映され始めると回線やサーバーが高負荷となり、アクセスへの応答が遅延するという事態が発生しました。テレビ放映にあわせてサイトが瞬間的に止まってしまう状態が続きましたので、それをきっかけにサーバー移転を考え始めました。
移転に際してはオンプレミス環境の再構築も検討しましたが、24時間365日サーバーの管理を行うことはコスト的に現実的ではなかったためレンタルサーバーという選択で探し始めました。
ふるさと祭り東京とは
毎年1月に東京ドームにて開催される、全国のお祭りとご当地グルメの祭典。2009年から始まり、全国各地のお祭りが一同に集結しご当地グルメも堪能できるとあり、テレビなどでも放映され、年々その規模は大きくなっている。2020年には、開催期間10日間で過去最高となる約44万人の動員を突破。期間中にはユニークユーザー数(UU数)60万人以上ものアクセス(2020年実績)がある。
カゴヤのサービスを選ばれた理由を教えてください。
(東京コンピュータサービス株式会社 中西氏)
Webサーバーの課題解決のため、下記3点を条件に探していました。
1.ふるさと祭り東京のアクセスに耐えうるスペックのサーバー
2.予算内で、安心できるサーバー管理体制が整備されていること
3.一時的なトラフィック増加に対応できる、柔軟なサービスの提供体制
サービスの特性上、メディアの露出度やイベントへの期待度などにより、トラフィックが大きく変動するので、そういったイベントやテレビ放映の日に急にアクセスが増える、といったことが良くあります。そのため、上記の条件を満たすレンタルサーバー会社を調べつくしました。
そこであたりを付けた会社が、カゴヤさんのサーバーを使い、サービス提供を行っているということがわかり、カゴヤさんに辿り着きました。
直接、東京事務所へ伺い相談したところ快く対応いただき、その際サーバーのオプション機能である「トラフィックブースター」というサービスも教えていただきました。トラフィックを増強する必要のある期間だけ費用をお支払いし、使わない期間は使用料がかからないという、サイトのシーズナリティに柔軟に対応できるというサービスだと聞き、カゴヤさんに決めました。
当時、Webサイトからの問い合わせには、専用のメールアドレスを使用する方向で進んでいましたので、メールサーバーも併せて契約しています。
その後、現在ご利用いただいているオリジンアシストを採用いただいた経緯を教えていただけますか
(東京コンピュータサービス株式会社 中西氏)
現在は、トラフィックブースターからオリジンアシストにグレードアップしてトラフィック増加に対応しています。
オプション強化の背景として、ふるさと祭り東京などのイベントが年々増加しイベントの知名度も上がるにつれて、サイトのアクセス増加に以前のトラフィックブースターでは対応できなくなってきたという状況があります。
トラフィックブースターは最大200Mbpsまでの回線増強サービスなのですが、頻繁にそれを超えるトラフィックが出るようになりました。初めはCDN(=Content Delivery Networkの略、コンテンツ配信ネットワーク)の導入を考えていました。
数社検討の末に大手の通信業者へ相談したのですが、予算が想定の値と桁が異なるなどあまりにも現実から乖離しており、他の方法を検討せざるを得ませんでした。
ちょうどそのときに、カゴヤさんからスリーハンズ様のオリジンアシストをご紹介いただいたのが導入のきっかけです。
ご提案
大量アクセスの課題に、CDNよりコストを抑えられる「オリジンアシスト」を
オリジンアシストは、トラフィックブースターと同様、期間的な増減が可能で、費用もそれに応じたものになるということで、要望にはぴったりでした。
大手の通信業者の提供するCDNと異なる点として、CDNであれば世界中のサーバーでキャッシュするが、オリジンアシストは国内の2拠点にあるキャッシュサーバーからの配信となり、その分価格が抑えられていて、国内向けの配信であれば表示スピードも十分とのお話をいただきました。
我々としては、サーバー移転の条件は合致していたので、まずはやってみようということで試してみることに。
実際に使用してみるとスルスルと綺麗に動き、問題もストレスもなかったため、オリジンアシストを採用させていただくに至りました。
サービスの使用感はいかがですか
(東京コンピュータサービス株式会社 中西氏)
マネージド専用サーバーを利用する以前は、イベント開催時にはサイトが動かずレスポンスが悪いといったことが頻繁に起こっていました。
サービスを使い始めてからは(トラフィックブースターで100-200Mbps程度まで出していたのですが、)イベントページが快適に閲覧できるだけでなく、当然ですがイベント期間中にイベント以外のコンテンツにも問題なくアクセスすることができ、東京ドームの各営業部門様にも喜んでいただきました。
また、オリジンアシストを採用した今現在は、特別対応でのトラフィックの拡張は、ふるさと祭り東京のイベント期間だけで事足りています。あとは、通常サポート分でまかなえている状態です。突発的なことでサイトが停止したりしたことは特に今のところないですね。
カゴヤさんのサポートの方には、いつも丁寧によくご対応いただき感謝しています。
オリジンアシストとは
スリーハンズ株式会社が提供する高機能のコンテンツ配信サービス。
利用者のサーバー上にあるコンテンツを、オリジンアシストのサーバー上でキャッシュすることで、Webサーバーの負荷を大幅に軽減し、コンテンツを高速かつ安定的に配信できるサービスです。
(スリーハンズ株式会社 安藤氏)
導入の際は、お客様のWebサイトを拝見し、サービスを導入した場合に導入効果が得られるかなど帯域も含めて事前調査を行い、提供しています。
具体的には、実際に前年度のデータをもとに、タイミングと量の目安をつけてその分だけ増やす対応を行います。
また、突発的な拡張相談にも応じており、そのあたりも小回りが利くとしてご好評いただいています。
(スリーハンズ株式会社 安藤 菜津氏)
今後の展開をお聞かせください
(株式会社東京ドーム 半田氏)
会社としては「街づくり」を大事にしており、施設の近隣住人の方に利用しやすい環境づくりや、全国からのご来場者に対して、目的達成型のエンタテインメント施設ではなく、シティ全体で楽しんでいただけるような魅力的な環境づくりというのが、目指している大きな目標のひとつです。
また、Webサイトに関しては、東京ドームシティへのご来場者への事前の情報提供を行うという観点から、視認性、検索導線などに意識をおいて運用してきました。それが現在では、時代背景やコロナ禍の影響で、イベントのオンライン開催や、通販などによって情報やコンテンツの量が格段に増えてきています。
今後は、サイト内情報整理を行い、可読性を向上し、さらに魅力的で回遊してもらえるようなサイトへ工夫していきたいと思います。
株式会社東京ドーム
東京ドームシティ
「観て」「遊んで」「くつろげる」施設に加え、バラエティに富んだ飲食店も備えた都市型エンタテインメントゾーン。ランドマークでもある「東京ドーム」を筆頭に、アトラクション豊富の入園無料の遊園地「東京ドームシティ アトラクションズ」や、水をテーマに、ショップ&レストラン、アトラクション、スパの3つのゾーンが集結したエンタテインメント型融合商業施設「LaQua」など1日中楽しめるレジャーエリア。
東京コンピュータサービス株式会社
1974年の設立以来、全国40拠点以上で、独立系SIerとしてお客様のご要望にお応えしてきました。ビジネスフィールドは、製造業、自動車、公共、流通、医療、金融、情報・通信など多岐に渡り、幅広い分野で、情報通信(IT・ICT)事業を展開しています。
近年は、最新技術であるAIやIoTのテクノロジーを取り入れるなど、技術の進歩と共に進化し続けています。
事業内容:システムインテグレーションサービス、システムコンサルティング、その他コンピューター関連事業
スリーハンズ株式会社
2000年の設立以降、Webサイトのコンテンツ企画・UI/UX設計・デザイン制作から
システム・アプリケーションの開発、サーバーインフラの設計・構築・監視を含む運用、導入支援までをワンストップで提供しています。Webサイトの負荷を軽減しながらユーザーに向けて高速配信するコンテンツ配信サービス『オリジンアシスト』を始め、マルチクラウド時代に対応した運用支援など、ハイブリッドソリューションを広く提供。豊富な経験とノウハウを持つ運用チームが、お客様が取り組む様々な課題の解決や改善策のための提案を行い、ご要望にお応えするMSP(マネージドサービスプロバイダー)事業者です。
事業内容:IaaS型クラウド事業、SaaS型クラウド事業、ソリューション、取得代行サービス、クリエイティブ
▶各サービス詳細は以下をご参照ください。
・マネージド専用サーバー
・メールプラン
・オリジンアシスト
株式会社東京ドーム
〒112-8575
東京都文京区後楽1丁目3番61号
https://www.tokyo-dome.jp
【会社概要】
[代表者]代表取締役社長 執行役員 長岡 勤
[設立]1936年(昭和11年)12月25日
[事業内容]レジャーサービス業