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【2023年版】ビジネスチャット徹底比較10選!おすすめツールと選び方

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ビジネス向けのチャットツール

ビジネスチャットツールを選ぶ時は、シェア、コスト、機能性、連携アプリケーション、セキュリティの5つの観点で比較しましょう。無料で使い勝手の良いものもあるので、目的に合わせて選ぶのが重要です。Teams、Slack、Chatwork、LINE WORKSなどのおすすめ主要ツール10種類を比較表の形で紹介します。

ビジネスチャットツールとは

ビジネスチャットツールとは、ビジネス業務のために開発されたチャット形式のコミュニケーションツールです。メールよりも手軽に利用することができ、リアルタイムでコミュニケーションを取りやすいのが特徴で、主に以下のような機能を備えています。

  • チャット機能(1対1及びグループチャット)
  • 音声通話・ビデオ通話機能
  • その他のファイル共有機能やタスク管理機能

日経BPコンサルティングが行った調査では、調査対象の40%以上の企業が「ビジネスチャットを導入している」と回答しており、近年、急速に普及しています(出典:日経BPコンサルティング「企業のビジネスチャット利用実態調査2021」)。

押さえておくべきメリット/デメリット

ビジネスチャットの導入には、以下のようなメリットとデメリットがあります。それぞれを確認したうえで、導入の必要性、導入後に考えられる課題を検討しましょう。

【メリット】
● 迅速、且つ手軽にコミュニケーションを取れる
● 複数人の間で情報を共有できる
● ファイル管理やタスク管理をしやすい

【デメリット】
● 導入時に教育が必要な場合もある
● 多数の通知により社員の集中力が低下する可能性もある

ビジネスチャットは宛名や署名、定型の挨拶文などが不要です。そのため送信や返信に時間をかけずに済み、仕事の効率化につながります。また複数人で一つのチャットルームを共有できるので、情報やタスクの確認漏れが起こりにくいというメリットもあります。

ただし新しいツールを使うことになるため、慣れるまで多少の時間がかかり、導入時の研修が必要なケースもあります。また気軽にやり取りできるため、業務の妨げになる可能性もゼロではありません。

ビジネスチャットを選ぶ時のポイント

ビジネスチャットツールを選ぶ際は、以下のようなポイントを基準に検討しましょう。

ポイント① 市場シェア
ポイント② コスト
ポイント③ 機能性
ポイント④ 連携アプリケーション
ポイント⑤ セキュリティ

ポイント① 市場シェア

導入実績が豊富なツールはQ&Aサイトやサポートが充実しており安心です。
また、他社とやり取りする時に同じツールだと「お互いに操作に慣れている」「連携しやすい」など何かと便利です。そのため社外とのやり取りが多い会社は、シェアが高いツールを選ぶと良いでしょう。

ポイント② コスト

ビジネスチャットツールの多くは、無料プランを用意しています。
ただし無料プランは機能やセキュリティが限られているため、本格的な利用を考えるなら有料プランを前提に検討することになるでしょう。アカウント数や利用する機能によっては月額料金が高額になる場合もあるので、特にフリーランスや予算が少ない企業の場合は、事前に試算をしておくのがおすすめです。

ポイント③ 機能性

現在のビジネスチャットはチャット機能とビデオ・音声通話機能があるのが一般的です。しかし使い勝手には差があり、またビデオ・音声通話が付いていないツールもゼロではありません。ビデオ通話の人数上限などの諸条件もツールによって異なるので、事前に「ビデオ会議の出席者は最大何人が見込まれるか」などをシミュレーションしておきましょう。

上記の基本機能以外にも、ビジネスチャットツールによってはタスク管理機能、カレンダー機能、スレッド機能、社員の管理・状態把握機能などを備えています。「基本機能以外にどんな機能が必要なのか」という視点からツールを選ぶのも良いでしょう。

ポイント④ 連携アプリケーション

ビジネスチャットは外部アプリと連携できるツールも多くあります。連携すれば外部アプリからの自動通知を受け取れたり、ビジネスチャットから直接アプリにログインできたりするので便利です。
現在社内で使用しているアプリケーションと連携できるツールを選ぶと、導入後の利便性が向上し、社員への定着も早いでしょう。

ポイント⑤ セキュリティ

企業の機密情報を守るためにも、セキュリティは必ずチェックすべき点です。2段階認証、アクセスログの監視、IPアドレスの制限といったセキュリティ対策が充実したツールを選びましょう。

チャットツール比較表とおすすめツール10選

ここからは、おすすめのビジネスチャットツールの比較表と概要を紹介します。
なおケースごとのおすすめツールも次の章で紹介しています。

※金額や機能に関する記述は2022年10月6日時点の情報

①市場シェア②コスト-1チャット機能③-2ビデオ/音声通話④連携アプリケーション⑤セキュリティ補足
Microsoft Teams・Office365と連携
・海外でのシェアが高く、海外企業とのやり取りにも便利
・有料版なら最大300人までビデオ通話可能。大企業向け
Slack・世界150ヵ国以上で利用されている
・連携サービスの種類が豊富でカスタマイズしやすい
・IT系企業やスタートアップでの導入実績が豊富
Chatwork・国内では中小企業を中心に導入企業数が非常に多い
・操作性がシンプルで導入時の教育負担が少ない
LINE WORKS・LINEのビジネス版
・直感的に使いやすい
・出先や現場業務において利用しやすい
Workplace△~〇・facebookのビジネス版
・社員同士の関係強化を重視している
elgana・NTTグループが開発したビジネスチャット
・重要な投稿を保管できるなど、チャット機能が充実
Wow Talk・シンプルなデザインで直感的に使いやすい
・チャットルームだけでなく掲示板も作成可能
InCircle×
(なし)
・日本企業の利用を想定して開発された国産ツール
・簡易的な業務をこなすAIチャットボット搭載
Talknote×
(なし)
・専属の担当が付くので手厚いサポートを受けられる
・オーバーワーク探知など、社員の状況把握に強み
Rocket. Chat・オンプレミス環境にチャットを構築できる
・自社運用できるので安全性が高く、情報流出のリスクが少ない

Microsoft Teams

マイクロソフト社が提供するTeamsの一番の特徴は、Office365との連携。また対応言語が非常に豊富で、海外とのやり取りにも便利です。
優れたビデオ通話機能も強みで、無料版でも100人規模のオンライン会議が可能。アカウントを持っていない人を会議に招待することもできます。

Office365を導入している企業はもちろんのこと、参加者が多い会議を開催する企業、海外とのやり取りや外国人社員が多い企業にもおすすめです。

【詳細】
・月額利用料:0円(無料)、430円(Microsoft Teams Essentials)、650円(Microsoft 365 Business Basic)、1,360円(Microsoft 365 Business Standard)
・セキュリティ対策:2要素認証、転送中データや保存データの暗号化など
公式HP

Slack

Slackは世界150ヵ国以上で利用されているサービスで、対応言語が多いだけでなく、機能性も高いです。他のツールと比較して連携サービスが多くカスタマイズしやすいので、IT系やスタートアップ企業で多く導入されています。
Slackのもう一つの強みは、社外組織との共同作業がしやすいことです。例えば有料版の機能であるSlackコネクトを使えば、1つのチャンネルで最大20社のメンバーとやり取りができます。ただし他のツールに比べて有料プランの料金設定が高いです。

【詳細】
・月額利用料:0円(フリー)、1,050円(プロ)、1,800円(ビジネスプラス)、Enterprise Grid(要問合せ)
・セキュリティ対策:2要素認証、転送中データや保存データの暗号化など
公式HP

Chatwork

Chatworkは、国内の中小企業を中心にシェアの高いビジネスチャットツールです。導入企業数は約36.5万社で、スクエアエニックスなどの大手企業でも採用されています。国産のツールということもあり、日本企業に合わせた作りが特徴です。
ChatworkはSlackやMicrosoft Teamsと比べてタスク管理機能が優れている点も魅力です。また個人単位で簡単にIDを作ることができ、社外の人とのやり取りに会社の許可も要らない(※社外ユーザー制限などを指定しない場合)ため、社外の人とのやり取りがスムーズです。

【詳細】
・月額利用料:0円(フリー)、600円(ビジネス)、960円(エンタープライズ)
・セキュリティ対策:2段階認証、IPアドレス制限など
公式HP

LINE WORKS

LINE WORKSは個人向けチャットツールであるLINEのビジネス版。使い方がLINEとほぼ同じなので、多くの人に馴染みがあり、導入時の教育負担が少ないです。
スマートフォンでの使いやすさを重視しており、またカレンダー機能や掲示板もあるため、出張の多い営業職や現場作業の多い仕事などデスクワークが少ない職場におすすめです。

【詳細】
・月額利用料:0円(フリー)、450円(スタンダード)、800円(アドバンスト)
・セキュリティ対策:IPアドレス制限、24時間365日のモニタリングなど
公式HP

Workplace

Workplaceはfacebookで有名なMetaが提供するビジネスチャットツールです。ライブ動画などfacebookに搭載されている機能も多く、facebookユーザーには使いやすいでしょう。
他のツールと比べ「社員間の関係強化」を重視している点が特徴で、グループ外の情報の一部をニュースフィードで閲覧できたり、アンケート機能で社員の考えを集約できたりします。

【詳細】
・月額利用料:4ドル(Core)+オプション各2ドル(Enhanced Admin and Support、Enterprise Live)
・セキュリティ対策:データ暗号化、悪質ファイルやリンクの検出機能など
公式HP

elgana

elganaは通信大手のNTTグループが開発したビジネスチャットツールで、国産ならではの「痒い所に手が届く」充実したサービスが魅力です。セキュリティ面では利用端末の制限・管理ができる他、情報の無断転載を防止する「電子透かし機能」なども搭載されています。
チャット機能でも、重要な情報が多いグループをピン止めする機能や、特定のメッセージをクリップ止めする機能などが備わっています。

【詳細】
・月額利用料:0円(フリープラン)、330円(ベースプラン)
・セキュリティ対策:IPアドレス制限、利用ログの確認など
公式HP

Wow Talk

Wow Talkは社内利用向けのツールで、管理機能が充実しています。管理者がユーザー登録や削除をできるだけでなく、登録外端末からのアクセス制限などを備えているのも大きな特徴です。
また災害時などに役立つ安否確認機能なども備えています。

【詳細】
・月額利用料:300円(シンプル)、500円(スタンダード)、800円(プロフェッショナル)
・セキュリティ対策:通信やストレージの暗号化、IPアドレス制限など
公式HP

InCircle

InCircleの最大の特徴は、AIを搭載していることです。AIが文書管理や名刺情報の取得といった簡易的な業務を代行してくれる他、チャットデータから社員の離職リスクを測定するなどの機能があります。セキュリティ面も3段階の暗号化など充実しており、官公庁のような機密情報の多い職場のためにオンプレミスでのサービスも展開しています。

【詳細】
・月額利用料:180円(ベーシック)、個別見積(オンプレミス)
・セキュリティ対策:端末・通信経路・サーバーの3段階の暗号化、オンプレミス環境利用など
公式HP

Talknote

Talknoteは社員間のコミュニケーションに加えて「組織のチカラの最大化」を重視して開発されたツールです。その最大の特徴は独自開発されたHR機能で、利用データを生かして社員の心理状態や離職リスクを測定できます。仕事への積極性などを解析するアクションリズム解析や、過労状況を把握するオーバーワーク検知といった機能は他にない魅力です。

【詳細】
・月額利用料:問い合わせ
・セキュリティ対策:SSL暗号化、なりすまし認証など
公式HP

Rocket. Chat

Rocket. Chatは、主にオンプレミス環境にチャットツールを構成するためのソフトです。自社でチャットツールを構成して運営するのは手間がかかるものの、カスタマイズ次第で自社にピッタリなツールにできます。
例えば「導入後の管理や教育に不安がある」という会社の場合、シンプルなチャットツールのみにカスタマイズすることも可能です。また自社でSlack風のビジネスチャットツールを構成し、運用することもできます。

【詳細】
・月額利用料:0円(Community)、問い合わせ(Enterprise)
・セキュリティ対策:2要素認証、各種暗号化など
公式HP

関連記事 Rocket.Chatを使ってSlack風チャットツールをVPSに構築してみよう

ケース別のおすすめツール

ここからは、利用目的や利用条件に応じたおすすめチャットツールを紹介します。

社外との連携が多いならMicrosoft Teams/Slack/Chatwork

「社外とのやり取りもあるので定番から選びたい」という場合、国内でもシェアの高いMicrosoft TeamsSlackChatworkから選ぶのがおすすめです。同じツールを使っていると、新たにアカウントを作成する必要がないため、社外の人とのやり取りもスムーズです。
またどのツールも、社外連携以外の機能も充実しており、使いやすさやセキュリティも担保されています。

ただし、3つの中でも企業規模や社員のITスキルの状況などに応じておすすめツールは異なります。

Microsoft Teams/Slack/Chatworkの使い分けは?

上記3つの中からどのツールを使うか迷う場合は、以下のような基準で選びましょう。

  • Microsoft Teams…海外とのやり取りが多い、社員数の多い大企業、会議機能を充実させたい、Office365を導入済み
  • Slack…海外とのやり取りが多い、サービス連携を用いてツールをカスタマイズしたい、複数の企業とプロジェクトを組むことが多い
  • Chatwork…管理側・使用する社員のITスキルが高くない、社外(国内企業)とのやり取りが多い、低コストで運用したい

セキュリティ重視なら大手か安心の国産ツール

セキュリティを重視する場合は、シェアの高い大手か、あるいは日本での利用を前提に開発された国産ツールを選ぶと安心でしょう。国産ツールなら、例えば通信系大手NTTグループが開発したElganaや、3段階認証などの機能を搭載したInCircleがおすすめです。

スマートフォン利用が前提ならLINE WORKS

外回りの多い営業職や現場業務が中心の仕事では、パソコンでなくスマートフォンでのツール利用が想定されます。このケースでおすすめなのはLINE WORKSです。多くの人がスマートフォンでのLINEの利用に慣れているだけでなく、カレンダー機能など社内で顔を合わせられない時に使える便利な機能が揃っています。

社内での利用が中心なら社内管理を重視したツール

社外とのやり取りがあまりない場合、重視したいのは社員同士のコミュニケーションや関係性の向上です。このケースでは、独自のHR機能で社員の状況を把握しやすいTalknoteや、社員の帰属意識向上を重視しているWorkplaceがおすすめです。

無料で使うならElganaやRocket. Chat

「無料版である程度の機能を揃えたい」という場合におすすめなのが、国産のビジネスチャットツールElganaと、自分たちでビジネスチャットを構成できるRocket. Chatです。Elganaは無料版でも「あると助かる機能」が多く搭載されています。一方、Rocket. Chatは社内の人間で自社に合ったビジネスチャットを構成できる点が魅力です。

まとめ

ここまで紹介したように、ビジネスチャットツールはメールよりも迅速に、且つ手軽にコミュニケーションを取ることができる便利なツールです。近年は働き方改革や感染症予防のためテレワークを導入する企業が増えていますが、テレワークの中でコミュニケーション量を担保するためにもビジネスチャットは有効でしょう。

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